金総書記の訪問は「大迷惑」「早く帰れ」、現地市民らの怒り爆発―中国

2011年5月24日付の香港紙アップルデイリーは、北朝鮮の金正日（キム・ジョンイル）総書記の中国訪問に対し、市民らが激怒していると報じた。行く先々でダイヤが乱れ、高速道路が封鎖され、街が戒厳状態になることで「早く帰れ」といった声が噴出している。

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「なんだ、金デブが来たせいだったのか！」―。南京のメディア関係者、呉俊（ウー・ジュン）さんはマイクロブログでこう悪態をついた。その理由は、「午前11時、南京の繁華街・新街口に戒厳令が敷かれたよ」とのことで、うんざりした様子。金総書記一行は23日、揚州から南京に向かった。総勢40台を超える車列が、完全に封鎖された滬寧（上海―南京）高速道路を悠々と走行したという。南京到着時はちょうど帰宅ラッシュの時間帯だったため、市民らの不満は最高潮に。ネット掲示板には「渋滞のせいで40分も遅刻した。金デブはとっとと帰れ！」「なぜ飛行機で来ないんだ」といった怒号が渦巻いた。

金総書記は20日、東北部から中国入りし、遼寧・吉林・黒竜江省を経て、天津から華東地域に。22日には江沢民（ジアン・ザーミン）前国家主席の故郷である江蘇省揚州市に到着し、1晩4万元（約50万円）もする揚州迎賓館首芳園に泊まった。おかげで揚州の観光地・痩西湖はこの週末、一般客の立ち入りが禁止され、市民らの不評を買った。

南京の通信機器メーカー・熊猫電子を訪れた金総書記を至近距離から撮影した写真がある。市民が撮影したものだが、これを見たネットユーザーは「なぜヤツを狙撃しなかったんだ！」と絶叫。中には中国政府に対し、「あんな独裁仲間のために市民にどれだけの不便を強いるんだ！勘弁してくれ」といった不満を訴える書き込みも見られた。（翻訳・編集/NN）