日本などに流出した中国の古書、高騰価格で“凱旋帰国”―中国メディア

Record China    2011年1月17日(月) 6時10分

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15日、欧米に流出した美術品や工芸品をめぐって、中国から多くのバイヤーがこれを買い戻す動きが近年活発になっているが、実は東アジアや東南アジアもこうした“お宝の宝庫”で、貴重な古書が多く眠っていると言われる。写真は古書の修復作業の様子。

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2011年1月15日、欧米に流出した美術品や工芸品をめぐって、中国から多くのバイヤーがこれを買い戻す動きが近年活発になり、2010年はその数が例年の5倍にも拡大したと報じられているが、実は東アジアや東南アジアもこうした“お宝の宝庫”であることがわかった。もっとも欧米とは違い、歴史的に言語面での影響も濃い地区であるため、貴重な古書が多く眠っていると言われる。広州日報の報道。

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中国のバイヤーが興味を示すのは2種類の古書。ひとつは中国から流出した古書、もうひとつは現地での翻訳版である。中でも日本の古書は点数も多く、年代もかなり古いものから良好な保存状態で存在している。たとえば、1900年に上海で設立した書画の販売・収蔵機構「朶雲軒」が80年代に300部のみ復刻した明代の古書「夢軒古箋譜」は後年になって日本へ流れ、現在では30万元(約376万円)の価格をつけている。

ほかにベトナムや韓国も古書の宝庫だ。古くは宋代から1940年代のものまでが中国のバイヤーの注目を浴びている。また、中国国内でも少数民族の言語に翻訳された古書が収蔵価値があるとして脚光を浴びている。

2010年3月、明代に金泥でしたためた写経本が国内のあるオークションで200万元(約2509万円)の価格で落札されたことが話題になった。これを所蔵する機構が10年前、10万元(約125万円)で出品し、国内で買い手がつかないため最終的にはわずか2万元(約25万円)で日本のバイヤーに買われていったものだ。これが10倍の値をつけて“凱旋帰国”。こうした古書は歴史研究の面でも価値が高いことから、今後も値段が高騰する余地は十分に有しているという。古書の買い手はこうした“未来”に投資するということになる。(翻訳・編集/愛玉)

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