高齢の親を頻繁に見舞え!中国老年法に追加条項=異郷の子供には過重負担か―米華字紙

Record China    2011年1月14日(金) 20時34分

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8日、米華字紙・僑報は、子どもが巣立った後に残された独居老人への対策として増補を加えられた老年法について、異郷の地にある華僑・華人はこれによって違法行為をしているとみなされてしまうのか?と疑念を呈する記事を掲載した。写真は南京の高齢者。

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2011年1月8日、米華字紙・僑報は、子どもが巣立った後に残された老人への対策として「高齢者と離れて住む者は頻繁に訪問したり、常に連絡を取ったりしなければならない」という文言を盛り込んだ中国の「新老年法」について報じた。異郷の地にあって頻繁な帰省のままならない華僑・華人は、これによって違法行為をしているとみなされてしまうのか?と疑念を呈している。環球時報が伝えた。

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中国には現在1億6700万人の高齢者が存在し、その過半が「空巣老人(子女と離れて暮らす高齢者)」だと言われている。その対策として老年法の増補が実施されたわけだが、海外に住む子女にとって、「頻繁に訪問する」ことは非常に難しい。本来ならば旧正月や春秋のゴールデンウィーク(春は5月のメーデー、秋は10月の建国記念日に伴う1週間の休暇)の度に帰国したいのは確かだが、時間的にも経済的にも非常に難しいのが現実だ。

「空巣老人」たちの寂しさや孤独などを克服することは、高齢化社会を迎える中国にとっては大きな課題だ。しかし、直接の往来でなくても、例えば電話をかける、手紙を送るなどの方法―すなわち、“思いやる気持ち”の方が大切なのではないか。また、彼らの寂しさは決して親子関係の疎遠化によるものだけではなく、社会全体との関係が疎遠となっていることにもよるのだ。一人っ子政策による伝統的な大家族の形態が崩壊し、政府が保証するのは養老保険・医療保険など経済的・物質的援助のみ。高齢者の孤独は、個人だけでなく社会全体が向き合うべき課題だ。

欧米では老人ホームや療養所が老人たちの憩いの場だという。このことは、子女が彼らと同居する以上に、高齢者にとっては個人として尊厳のある生活を送ることが大切だという証明になる。現在、若い世代は「421家族」という問題に直面している。つまり、2人の成人(夫婦)が4人の老人(互いの両親)を養い、1人の子どもを育てるというモデルだ。これでは負担が非常に大きい。政府は、家族や個人だけではなく社会全体が老人を見守り養う、という理想に向けて、資金投入や立法を行うべきではないか?(翻訳・編集/小坂)

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