Record China 2010年12月22日(水) 15時44分
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19日、中国で公務員が依然人気だ。富と権力への渇望や安定性がその原因だとみられている。写真は安徽省巣湖市で行われた公務員試験。
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2010年12月19日、環球時報によると、15日付の香港英字紙「アジアタイムズ」は中国の若者の間で公務員が依然人気であると伝えた。12月5日から中国では国家公務員試験の筆記試験が始まったが、志願者は141万人で、実際の受験者は103万人になり、志願者数は3年連続で100万人を超えた。平均倍率は64倍となった。
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上海中欧国際商学院の許暁念(シュー・シャオニエン)経済・金融学部教授は「多くの能力のある若者が権力ゲームへの参加を選ぶと、社会への貢献や創造をしなくなり、社会は停滞する」と懸念する。一方、「能力のある人が官僚になれば、効率は上がり、腐敗は減るはずだ」と期待する意見もある。
公務員人気の原因は、折からの就職難。毎年、大学卒業生の半数近くが仕事にありつけない。加えて、今年の北京の一部の大学卒業生は月収わずか1600元(約2万円)で、出稼ぎ労働者とあまり変わらない。下級公務員の給料は安いとはいえ、福利厚生が整っており、医療費も無料、年金も安定している。さらに、昇進の機会もあり、いわゆる「副収入」も期待できると言われる。大学生はこうした収入の安定性、さらには富と権力を求めているということになる。
しかし、興味深いのは、45.1%の公務員が自分たちを「弱者」だと考えているとの調査結果が出ていることだ。評論家は「多くの人々は公務員の監視に目を配るようになり、公務員はその権力が削られることに対して危機感を感じている」と指摘している。(翻訳・編集/小坂)
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