中国、教育体制が超大国としての成長スピードに追いついていない―米メディア

Record China    2010年11月21日(日) 6時1分

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16日、米ABCニュースは、中国の現行の教育体制の下では政府が求める革新型の優秀な人材が生まれておらず、教育体制の転換に迫られていると報じた。写真は10年11月、上海市で幼稚園児を対象に行われた体験学習などの教育イベント。

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2010年11月16日、米ABCニュースは「中国の教育体制は超大国としての成長スピードに追いつけるか?」と題した記事を掲載した。中国政府は革新型の人材を求めているが、現行の教育体制の下では優秀な人材が生まれておらず、教育体制の転換に迫られていると報じた。17日付けで環球網が伝えた。

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中国では今年約950万人が大学入試に参加した。毎年成績の優秀な学生が話題になるが、成績優秀な学生がその後ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ(Facebookの創始者)になることはほとんどない。

1977年から2008年までの中国の大学入試で特に優秀な成績を上げた約1000人に対し、中国メディアが追跡調査を行ったところ、学術・経済あるいは政治分野で突出した業績を残した人物は1人もいなかったという結果が出た。専門家は「中国がイノベーションの問題に直面していることを証明している」と評している。

また、米ミシガン州立大学で中国教育体制を研究する専門家ジャオ・ヨン氏は、「中国政府はイノベーションのセンスを備えた多種多様の人材を求めているが、教育体制がこうした人材の誕生を制約している」と分析する。

中国の学生は、優秀な成績を上げさえすれば良い大学に入れる。しかし、その後、経済活動の中で成功するためには試験の優秀な成績以外の何かが必要とされる。ジャオ氏は「中国のような新興国家では、経済活動においては高級人材ではなく、安い労働力が求められる。しかし今後は、人口大国からマンパワーの資源大国に転換しなければならない」と指摘する。

グローバル化や経済発展の影響によって、中国ではより多くの社会層が出現するとともに、最も質の高い高等教育機関は北京や上海などの大都市に集中し、都市と農村の教育の質にますます大きな差を生み出している。さらに、教育費の高騰、大学教授の能力不足などの問題も日々明白になってきている。

マンパワー大国となり、イノベーションのセンスを備えた人材を生み出すために、中国政府には集中型教育体制の改革が求められるとともに、こうした一連の新たな教育問題の早急な解決も望まれている。(翻訳・編集/HA)

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