尖閣諸島海域での軍事演習を、円高を促進せよ=識者が語る「対日報復」の手段―中国紙

Record China    2010年9月21日(火) 14時2分

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20日、環球時報は記事「中国専門家が提案する対日制裁案:釣魚島での軍事演習、円高促進」を掲載した。軍高官、日本研究者など識者が中国が取れる報復措置を提案している。写真は人民解放軍の渡河演習。

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2010年9月20日、環球時報は記事「中国専門家が提案する対日制裁案:釣魚島での軍事演習、円高促進」を掲載した。以下はその抄訳。

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9月19日、日本は海上保安庁巡視船と衝突した中国漁船船長の勾留延長を発表した。中国外交部はただちに省・部級高官の日中交流中止、航空便増便協議の中止などを発表した。環球時報は多くの専門家を取材、日本制裁の手段について尋ねた。

著名な軍事戦略家である彭光謙(パン・グワンチエン)少将は、省・部級高官の交流中止措置は単なる始まりに過ぎないと断言。報復をさらに強化すべきだとして、4つの報復案を打ち上げた。(1)東シナ海ガス田交渉の無期限延期、または取り消し処分とガス田探査と生産の再開(2)戦闘力を持った艦艇を尖閣諸島海域に定期的に派遣、巡視する(3)尖閣諸島海域での軍事演習実施(4)中国学術界による日本の沖縄違法占領問題の批判を支援。

中国社会科学院日本研究所の馮昭奎(フォン・ジャオクイ)研究員は、「最も有効な報復措置は日本円の買い入れによる円高促進だ」と指摘する。為替レートの動向は日本経済回復に決定的な影響を及ぼすため、レアアースの輸出制限や中国本土に進出した日系企業への制裁、さらには民間の日本製品ボイコットよりも効果的だと話している。また東シナ海ガス田問題に関しては、軍を派遣してでも日本側の測量を中止すべきだと主張。ただし実際の衝突は避けるべきだとも話している。

中国商務部研究院の日本問題専門家・唐淳風(タン・チュンフォン)氏は「経済制裁をゲームのカードにしてはならない。より具体的な報復措置を探すべきだ」と指摘する。実際の手段としては、対中進出した日系企業に合法的な方法で対中業務の「正常化」を図るべきだと提案した。例えば日系企業の多くには、増値税(企業消費税)や関税、所得税の申告漏れ、脱税などの問題があり、こうした違法行為を厳しく取り締まるだけでも大きな影響力を持つという。また日本が求める資源の輸出を制限することも有効な対策だとコメントした。

中国現代国際関係研究院日本研究所の劉軍紅(リウ・ジュンホン)研究員は、中国側が持つカードはそう多くはないと指摘する。それでもいくつか有効な方法が考えられるが、その一つが環境保護分野での協力提携破棄。日本の技術が得られなくなれば中国にとっては損失だが、日本の損失はさらに大きなものになるという。

環球時報では「専門家が提案した報復手段のうち、どれが最も有効だと思いますか?」との内容のネットアンケートを実施。21日午前11時現在、「日系企業に対する各種制約及び日本製品ボイコット」と「尖閣諸島海域への定期的な艦艇派遣」との回答がそれぞれ30%超を獲得している。(翻訳・編集/KT)

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