夢もなく痛みもなく趣味もない「ゴム人間」が社会問題に―中国

Record China    2010年9月17日(金) 12時53分

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13日、中国の若者の間に、夢もなく痛みも感じず趣味も知らない「ゴム人間」が出現している、とシンガポール紙が指摘した。写真は黄昏の北京市を歩く男女。

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2010年9月13日、シンガポール紙ザ・ストレーツ・タイムズは、記事「中国に『ゴム人間』の世代が出現」を掲載した。16日付で新華網が伝えた。以下はその要約。

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中国の小説家・王朔(ワン・シュオ)が86年に発表した「ゴム人間」で、主人公「我(私)」が、夢もなく痛みも感じず趣味も知らない人間として描かれた。同小説と同世代の80年代生まれの若者たちの中に、「ゴム人間」が多く現れている。

不動産仲介業者に勤めるトゥーさん(31歳)は、目覚めとともに疲れを感じ、重いからだを引きずって出勤する。会社ではコンピュータの前に9時間座りっぱなし、退社して北京市南部にある1LDKのマンションに帰宅後は、1人でテレビに釘付け、という毎日だ。

トゥーさんは以前ある多国籍企業で管理職についていた。意気込みにあふれていたが、仕事におわれて「その日暮らし」の生活を送っていた。もしかしたらそれが「ゴム人間」の兆候なのかもしれなかった。

ある雑誌が「ゴム人間」を特集した。その大部分はホワイトカラーに現われ、典型的な「症状」として、生活に対する感覚が麻痺し、無関心・無頓着になり、夢もなければ趣味もなく、理想ももてないなどが挙げられる。痛みも感じなければ喜びも感じられない人間のことだ。

医者、銀行員、教師、記者、交通警察、公務員、俳優、タクシー運転手などに多いという。1人で完結する孤独な仕事にたずさわる人に多いとされる。長時間勤務による過労、住宅ローンなどの経済的ストレス、社会の不公平感も原因だと人民日報は指摘している。(翻訳・編集/津野尾)

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