中国は安物工場から脱却できるか、世界的ブランドを産むのは至難の業―独メディア

Record China    2010年9月4日(土) 1時11分

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8月26日、ドイツ誌シュピーゲルは、中国が安価製品の生産地からの脱却を図っていると報じた。写真は広西工学院の学生が研究・開発しているスポーツカー。

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2010年8月26日、ドイツ誌シュピーゲルは、中国が安価製品の生産地からの脱却を図っていると報じた。9月1日付で環球時報が伝えた。

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中国の産業政策は、「本土で新しいものをつくろう」をスローガンにしている。この政策の背景には、中国の繁栄はいつまでも安価な製品の生産に頼っていられないと分かっているのだ、ということがある。中国の官僚はこう漏らす。「私たちには自分たちのブランドが必要だ。それもできる限り早く」。しかし、国際的に見ると、中国ブランドといえばハイアール、レノボファーウェイにとどまり、まだまだ数は少ない。

中国の学校や高等教育機関は学生達に、新しいものを創ることを奨励している。しかし、国の科学技術研究機関は、官僚主義的で腐敗も多く、国際的なシンクタンクとはとても比べ物にならない。

中国の大学は毎年多くの卒業生を出しており、国際的な科学技術誌上で発表される論文の数は米国に次いで多い。さらに中国の特許申請数は2008年には80万件を突破し、うち20万件が特許を取得した。その数には目を見張るものがあるが、外国の専門家やビジネスマンからは「革新的な技術や、創造性のあるものは非常に稀だ」と指摘されている。すでにある技術を細分化し、改善を加えたものであることがほとんどだという。

在中国欧州連合(EU)商工会議所のイェルク・ブトケ前会長は「中国の大学には、巨額投資とわずかな成果との間に『巨大なる不釣り合い』が存在している」と指摘した。中国が質の良い商品の生産地となるには、まだまだ多くの問題を解決しなければならない。例えば、研究開発費を負担できる民間企業はわずかしかなく、企業経営者も利益を早く得ることにばかり目を向け、投資先は新興産業に偏っている。銀行の民間企業への貸し渋りも目立つ。

また、中国政府は研究に力を注ぐのでなく、安直に外国企業に専門技術を公開するよう求めている。それに対して、外国の工場やビジネスマンなどからは「中国との関係を悪化させたくない」との思惑がある一方、「知的財産権の侵害だ」との声も挙がっている。(翻訳・編集/八木)

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