Record China 2010年8月28日(土) 21時15分
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27日、シンガポール華字紙・聯合早報は、北京市在住のメディア関係者・陳鉄源氏の署名記事「中国、改革開放の次なる路線図」を掲載した。性急な政治改革を批判し、漸進的な経済、社会の改善が必要だと主張している。写真は経済特区設立30周年を迎えた深セン市。
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2010年8月27日、シンガポール華字紙・聯合早報は、北京市在住のメディア関係者・陳鉄源(チェン・ティエユエン)氏の署名記事「中国、改革開放の次なる路線図」を掲載した。以下はその抄訳。
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先日、特区設立30周年を記念して、温家宝(ウェン・ジアバオ)首相は深センを視察した。その際、「改革開放の推進を堅持することでのみ、国の将来には光が差す。停滞や後退は死に通じる」と発言した。中国共産党高官が次なる改革の必要性を認識していることを明らかに示した発言だが、しかし指導者層全体の共通認識となっているわけではない。
今後の改革開放を語る前に、まずニセの命題の過ちを指摘しなければならない。「民主化こそ今後の改革における唯一の選択肢だ」「改革できるものは全て改革した。残されたのは難題ばかりだ」「政治改革こそ急務だ」、こうした考えはいずれも誤っている。
中国共産党にさまざまな問題があるのは事実であり、嫌うのは自由だ。しかし世界で最も活力にあふれ、学習能力が高い政権党であることは認めなければならない。天安門事件のような政治危機、アジア経済危機や世界金融危機などの経済問題、湾岸戦争などの軍事問題、SARSなどの社会問題もすべて対応してきた。まだ活力を有している中国共産党は自ら政権党を降りることはないだろう。となれば、政治改革こそ手を付けられない難題なのだ。逆に中国共産党には14億の中国人を中産階層にするという歴史的使命がまだ残されている。
もちろん長期的には民主化が必要だが、短中期的(少なくとも25年)は経済成長と社会の安定を確保するという基礎を準備する段階である。この課題を達成できなければ、民主化などおぼつかない。また、今後3世代の中国政府トップはテクノクラート出身になると見られるが、彼らは社会の改善を担う役割。政治改革は2035年前後に就任する「80後」(1980年代生まれ)のトップが担うこととなる。
では、それまでの政治指導者は何をなすべきか。それは社会の改善を続けることであり、政治改革の準備をすることだ。最大の任務は14億人を「豊かにする」こととなる。改革開放以来、中国の企業は力をつけてきたが、なお政府機関や国有企業による独占の弊害は消滅していない。また、非政府組織(NGO)など社会的な力を敵とするのではなく、政府の助けとするようにしなければならない。
経済的潜在能力の開発、政府の独占権力の抑制、メディアを規制と検閲から開放すること、社会の自主的な管理能力を強化すること。これが今後20年間の中国人指導者が歩む道となる。(翻訳・編集/KT)
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