年間150万トンの電子ごみ、処理産業トップを担う広東省に環境汚染の痛手―中国

Record China    2010年8月17日(火) 22時10分

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15日、パソコンなどの電子機器から産する“電子廃棄物”の排出量で世界2位となっている中国。中でも広東省は年間150万トンもの電子廃棄物を処理しており、国内随一の「電子ゴミ大省」だが、重大な環境汚染を招くなど弊害も見える。写真は中国の廃棄家電処理工場。

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2010年8月15日、パソコンなどの電子機器から産する“電子廃棄物”の排出量で米国に次ぐ世界2位となっている中国。中でも広東省は年間150万トンもの電子廃棄物を処理しており、国内随一の「電子ゴミ大省」だが、そのうち70万トンは省外から運ばれてきたものだという。南方都市報の報道。

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このほど、広東省広州市で米環境保護庁、米国立科学財団、ジョージア工科大学、中国環境保護部、中国電器科学研究院などが開催した米中フォーラムで明かされた。

09年、全世界で生産された家電製品は17億7000万点。うち77%を生産している中国には、用済みとなった製品も続々と流入している。中国電器科学院の章暁斌(ジャン・シアオビン)副院長の紹介によると、電器製品のリサイクル産業で全国トップを行く広東省は、同時に、大きな代価も支払っている。産業が伸びはじめた当初は低技術のため、処理の過程で重大な環境汚染を招いてしまったのだ。電子廃棄物の処理工場が数千も林立するという広東省スワトウ市の貴嶼村は、住民の血中から驚くべき濃度の鉛やカドミウムが検出されている。

これを受けて中国環境部では「電器電子製品廃棄・回収・処理管理条例」を2011年1月にも成立させる見通しだ。中国環境保護部の李博洋(リー・ボーヤン)氏によると、同法の施行でメーカーの責任所在が明確化されるという。

記事は、日本の「家電リサイクル法」にも言及。テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの廃棄時に処理料金を支払う制度を紹介し、使用済みの家電をむやみに廃棄するのはモラルにかける行為であることを中国人も知るべき、としている。(翻訳・編集/愛玉)

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