スクープ記者を公権力で抑えつける事件が多発、「世論の監督」を守れ!―中国

Record China    2010年8月8日(日) 8時23分

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6日、中国各地でスクープをつかんだ新聞記者が逆恨みされ、危害を加えられるという理不尽な事件が多発している。写真は「シャンプーに発がん性物質」と報じられ社員が新聞社を襲撃した覇王集団の万玉華総裁。

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2010年8月6日、中国各地でスクープをつかんだ新聞記者が逆恨みされ、危害を加えられるという理不尽な事件が多発している。中国新聞社が伝えた。

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記事によれば、7月28日、「経済観察報」の仇子明(チウ・ズーミン)記者が浙江省麗水市の上場企業が絡むインサイダー取引疑惑を報じたところ、反対に「報道によって企業の信用に傷がついた」として地元公安局に指名手配された。だが、これに対し、中国の報道・出版を管轄する国家新聞出版総署がすぐに同公安局に事情聴取を行ったほか、新聞社にも「記者は合法的に世論の監督を行っていただけ」と擁護する姿勢を示した。当然、世論も大激怒である。結局、上からの圧力と世論の怒りに堪えかねた同公安局は、仇記者の指名手配を撤回し、記者と新聞社に謝罪した。

これをきっかけに「世論の監督」を公権力でひねりつぶそうとする当局のやり方に世間の関心が寄せられるようになる。だが、同29日は深センの上場企業理事長の愛人問題を報じた「華夏時報」の陳小瑛(チェン・シャオイン)記者が匿名電話の呼び出しを受け、待ち合わせ場所に出向いたところを暴行される事件が発生。翌30日には、「シャンプーに発がん性物質」と報じた「毎日経済新聞」がメーカーの覇王集団の社員4人に襲撃され、記者数名が殴られるという事件も起きた。いずれも記者への報復とみられる。

こうした現象について、中国人民大学の陳力丹(チェン・リーダン)教授は「地方政治と企業の癒着」を問題点として挙げた。また、広東省新聞(報道)関係者協会会長で南方日報社の前社長、範以錦(ファン・イージン)氏は「記者がでっちあげを報道したのであれば、裁判を起こせば良い。報復といった手段を用いるのは間違っている」との考えを示している。(翻訳・編集/NN)

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