毒粉ミルク、生産拠点が未発達の西部地域に移転=監視制度の甘さが盲点に―中国誌

Record China    2010年7月26日(月) 17時50分

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19日、中国誌は「『毒』粉ミルクの移転ルートを塞げ」と題した記事で、メラミン入り粉ミルクが開発の遅れている西部地域で現在も脈々と製造されていると指摘した。写真は08年11月、甘粛省蘭州市で焼却処分されたメラミン入り粉ミルク。

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2010年7月19日、中国国営新華社系の週刊誌「瞭望新聞週刊」は「『毒』粉ミルクの移転ルートを塞げ」と題した記事で、メラミン入り粉ミルクが、開発の遅れている西部地域で現在も脈々と製造されていると指摘した。

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08年に発覚した「メラミン入り粉ミルク事件」では多数の乳幼児が腎臓結石などの健康被害に遭い、死者まで出た。09年にはメラミン入り添加物「タンパク粉」を製造・販売していた業者と原料乳に「タンパク粉」を混入させていた酪農家に死刑判決。同年6月には「食品安全法」が施行され、食の安全に対する取り組みを強化させたはずだったが、同年末に上海で販売されていた粉ミルクから再びメラミン検出。今年6月には甘粛省など3省で高濃度のメラミン入り粉ミルクが発見され、国民の怒りは頂点に達している。

甘粛省で発見されたメラミン入り粉ミルクは基準値の500倍という高濃度で、製造したのは青海省の乳製品メーカーだった。いずれも舞台は開発が遅れている西部地域だが、中国衛生部が発表した最新の「メラミン不合格製品リスト」によると、摘発された10社中5社が西部地域の企業だった。メラミン入り原料は粉ミルクのほか、パンやお菓子などにも流用されていた。

記事は、08年に全て廃棄処分されたはずのメラミン入り原料や粉ミルクが今も流通し、監視制度の緩い同地域で生産が続いている現状を指摘。法律や制度を整えるだけでなく、企業の倫理観があてにならない以上、行政がしっかりと監視・管理する仕組みを整えることこそが国民に対する誠意だと強調した。(翻訳・編集/NN)

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