一向に改善されない、珠江デルタの重金属汚染=元凶の1つはIT工場群―中国

Record China    2010年6月1日(火) 6時8分

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5月31日、珠江デルタのIT産業関連工場が排出する重金属による汚染が一向に緩和されていないことが明らかになった。写真は広東省清遠市で基準値を大きく超える重金属が体内から検出された子供たち。

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2010年5月31日、中国青年報によると、珠江デルタのIT産業関連工場が排出する重金属による汚染が一向に緩和されていない。

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中国の環境活動家でハルビン大学教授の馬軍(マー・ジュン)氏が設立した中国公衆環境センターと34の民間環境保護団体が4月26日に共同で発表した「2010年ITブランドによる重金属汚染調査研究」が、珠江デルタの深刻な重金属汚染の現状を指摘した。また3月3日、広東省恵州市環境保護局が恵州美鋭電子科技有限公司の排出する排水を検査した際、pHが5.6、有機化合物含有量が基準値の96.9倍、浮遊物質が基準値の32.5倍、銅・亜鉛・ニッケル・窒素・アンモニア態窒素・鉄もそれぞれ基準値の3.9〜5199倍という結果が出たという。

馬氏は、重金属を排出する産業といえば普通、鉱業、金属加工業、捺染(なっせん)業、皮革加工業、農薬・飼料製造業などが挙げられるが、ITの重金属汚染問題は見過ごされることが多いと指摘する。「ITはハイテク産業だから重金属汚染の原因となっているなど誰も考えないのだろう」と馬氏。しかし回路基板1つを造るにしても、電気鍍金(メッキ)やエッチングなどの工程で、銅、ニッケル、クロムなどの純金属を排出するという。

廃水を直接下水道に垂れ流すIT関連工場の存在も次々と明らかになっているという。(翻訳・編集/津野尾)

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