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日本も高度成長期は中国と同じような事件が起きていた―中国紙

Record China    2010年5月28日(金) 9時0分

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26日、中国紙は、中国人ジャーナリストの薩蘇氏の寄稿記事「日本社会もかつてはとんでもない事件が起きていた」を掲載した。写真は安全性に問題がある可能性があるとして、ヒト用狂犬病ワクチンの自主回収を行った湖北省武漢市のメーカー。

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2010年5月26日、中国紙・環球時報は、中国人ジャーナリストの薩蘇(サー・スー)氏の寄稿記事「日本社会もかつてはとんでもない事件が起きていた」を掲載した。以下はその内容。

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空中戦では、戦闘機は絶対にミサイルの追撃から逃れられない。戦闘機の最高速度はマッハ3程度だが、ミサイルはマッハ6で飛ぶからだ。では、なぜ戦闘機の速度を上げないのか?答えは簡単だ。パイロットが耐えられないからである。社会の急激な発展も、この空中戦と似ている。高度成長の波が社会全体に押し寄せた時、それに最も耐えられないのが人間であることを私たちは軽視しがちだ。

中国と同じように、日本も戦後30年で奇跡の経済成長を遂げている。しかし、その奇跡の裏側を見てみると、日本社会にも「人間が耐えられる限界」との戦いがあり、その戦いの副産物として、道徳の最低ラインを超えた犯罪や事件も起きていたことが分かる。

例えば、55年の森永ヒ素ミルク中毒事件。これにより、1万人以上もの乳児がヒ素中毒となり、死者は100人以上に上った。56年の水俣病事件や01年に大阪教育大学附属池田小学校で起きた児童無差別殺傷事件もある。60年代前半には駐日米国大使が輸血後に肝炎を発症したことで、ようやく売血の危険性が注目されるようになった。

いずれの事件も、今の中国の姿を重ねることができる。高度成長の真っ只中で、人間が自らの異常なまでに膨れ上がった欲望や思い上がりをどのように克服するのか。恐らくこれが、その社会が高度成長で生まれたひずみを順調に乗り切れるかどうかの試練の1つなのだろう。急速に発展する社会では、人間を守ることが国内総生産(GDP)への関心より遥かに大切なことなのかも知れない。(翻訳・編集/NN)

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