Record China 2010年5月19日(水) 6時40分
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18日、従業員の飛び降り自殺が相次いでいる携帯メーカー富士康(フォックスコン)の元女性管理職が告発本を出版し、注目を集めている。写真は10年3月、富士康関連会社の採用試験の一環として腕立て伏せを行う就職希望者の学生ら。
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2010年5月18日、従業員の飛び降り自殺が相次いでいる台湾系電子機器・コンピュータ部品メーカー最大手で、携帯電話機器の生産をおこなう富士康(フォックスコン)で働いていた元女性管理職が告発本を出版し、注目を集めている。華西都市報が伝えた。
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「仕事以外は食べて寝るだけ。娯楽なんて何もない。外界からも周囲の人からも隔絶された状態。寮の同部屋ともほとんど言葉を交わさない」―。壮絶な体験を綴ったのは09年まで3年間、富士康で働いていた青桐(チン・トン)さん。80年代生まれの青さんは大卒後すぐ同社に一般作業員として入社、ほどなく能力を見込まれて管理職に昇格した。
青さんは、「私も自殺を考えたことがある」と語る。入社1年目は現場で1日12時間労働。真っ白で目の部分だけが開いた無塵作業服を着て、ひたすら働いた。途中、監視員が何度も巡回し、背後で無表情のまま仕事ぶりを監視。少しでもミスすると上司に叱責され、その分を給与から差し引かれた。入社後すぐ身体を壊して3日も寝込んだが、誰にも気にしてもらえなかった。
だが、これほど過酷でありながら、富士康には今も求職者が殺到している。青さんも就職難の折、生きるためにその長い列に並んだ。一般作業員に大卒者はいらないと言われ、高卒と偽って何とかもぐりこんだ。青さんによれば、同社が好む人材は貧困家庭の出身者。忍耐力が強く、どんな苦労もいとわないからだ。管理職のほとんどが貧しい農村の出身だったという。
同社深セン工場では今年1月から未遂2件を含む9件の自殺事件が発生、ネット上では過酷な労働環境によるものとの批判が噴出している。1か月前に発売された青さんの告発本は、爆発的な売れ行きを見せている。(翻訳・編集/NN)
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