少数民族の伝統行事、干ばつで変更余儀なく―雲南省

Record China    2010年4月18日(日) 19時8分

拡大

16日、100年に1度といわれる干ばつに見舞われている中国西南部の雲南省で、少数民族・タイ族の新年を祝う伝統行事の水かけ祭り「溌水節」がスタイルの変更を余儀なくされているという。写真は12日、同省盈江県で行われた溌水節。

(1 / 8 枚)

2010年4月13日、米タイム誌(電子版)は「干ばつが雲南省タイ族の溌水節を変える」と題した記事を掲載した。100年に1度といわれる干ばつに見舞われている中国西南部の雲南省で、少数民族・タイ族の新年を祝う伝統行事の水かけ祭り「溌水節」がスタイルの変更を余儀なくされているという。16日付で環球時報が伝えた。

その他の写真

タイ族は、彼らにとっての新年を祝うため、水をお互いにかけ合う「溌水節」を毎年4月中旬に実施している。しかし今年は、昨年10月以降ほとんど雨が降らない深刻な干ばつの影響で、水を大量に使用する溌水節を実施すべきかどうかが議論の的になっていた。

こうした状況を受け、雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州政府は今年の溌水節について、「時間を5時間から2時間に短縮して実施する」と決定した。また、同省徳宏タイ族チンプオ族自治州では、政府の公式行事を取りやめ、住民の自主活動だけに絞ることにした。その結果、今年のタイ族の新年行事は、これまで観光のメイン行事となってきた溌水節の規模を縮小し、その他の祝賀イベントを中心に行うことになった。

タイ族の民間研究者によると、「溌水節は元来『雨乞いの儀式』で、タイ族の新年の主要儀式ではなかった。しかし観光客の期待に応えるため、溌水節がメイン行事に変わり、次第に本来の意義が忘れられていった」という。干ばつによって今年の溌水節の規模が縮小されることについて「人々に溌水節の本来の目的を思い出させるだろう」と語り、「タイ族にとって、新年に雨が降ることは縁起の良いことで、その年の豊作を意味する。干ばつで苦しむ雲南省の新年の運気を占うことができるかもしれない」と解説している。(翻訳・編集/HA)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携