Record China 2010年4月7日(水) 17時57分
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6日、山西省運城市で115人が奇跡的に救出された漏水事故で、中国メディアや被害者が中国共産党と政府に「感謝」の言葉を連呼する様子に中国のネットユーザーは異様な「感謝文化」だと疑問の声を上げている。写真は救出された作業員の搬送現場。
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2010年4月6日、山西省運城市で漏水事故から7日目に115人が奇跡的に救出された。中国メディアは一斉に「中国共産党と政府の賢明な指導のおかげ」だと報じ、救出された作業員らも「党中央と国家」に対する感謝を連呼している。だが、中国のネットユーザーはこうした異様な「感謝文化」に疑問の声を上げている。米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカが伝えた。
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山西省王家嶺炭鉱の漏水事故では153人が坑内に閉じ込められ、安否が気遣われていたが、7日目になり115人が奇跡的に救出された。同省の張宝順(ジャン・バオシュン)省委書記は作業員が収容された病院を見舞ったが、ここで発した言葉は、胡錦濤(フー・ジンタオ)国家主席と温家宝(ウェン・ジアバオ)首相への「感謝」。作業員の容体を聞くでもなく、行政責任者としてのお詫びもなかった。
こうした当局のやり方に、ネットユーザーは不満の声を上げている。大惨事を前に喜びの声を上げるとは何事か。党や政府はなぜ事故の前に「賢明な指導」を行わなかったのか、と。香港誌「開放」の金鐘(ジン・ジョン)編集長は「これは中国の政府系メディアの伝統的なやり方。メディアはこうした古い体質にどっぷり浸かっている」と指摘する。
金編集長は、「全ての成功は共産党のおかげだという考え方を中国人は小さい頃から叩きこまれてきた。中国は共産党による一党独裁の国。この共産党は面の皮が非常に厚く、恥知らず」、「今回の大惨事も党にとっては良い宣伝の機会。多くの作業員の命が救われたのもすべて自分たちの功績にすり替えた」と語った。
深セン市の作家、朱建国(ジュー・ジエングオ)氏も金編集長の意見に同調する。大惨事の後、真っ先に政府に感謝するとは本末転倒、反対に政府指導者が被害者に真っ先に謝るのが筋だと指摘した。(翻訳・編集/NN)
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