フリーターよりブルーカラーの育成を!中国の大学体制に疑問―香港メディア

Record China    2010年3月29日(月) 16時57分

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24日、香港紙は「蟻族(フリーター)を育成するならブルーカラーを」と題した記事で、「中国の大学が育てるべき人材は就職難や低収入に苦しむフリーターではなく、即戦力を備えた技術工」と主張し、現在の大学教育のあり方に注文をつけた。写真は中国のフリーター。

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2010年3月24日、香港紙・大公報は「蟻族(フリーター)を育成するならブルーカラーを」と題した記事を掲載した。「中国の大学が育てるべき人材は、高学歴ながら就職難や低収入に苦しみ、都市部で集団生活する『蟻族(フリーター)』ではなく、即戦力のスキルを備えた優秀な技術工」と主張し、現在の大学教育のあり方に注文をつけた。中国新聞網が伝えた。以下はその要約。

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今年に入ってから中国沿海地区の製造業界は人材欠如が問題となり、広東省広州市では15万人、深セン市では80万人が不足しているとも伝えられている。人手不足が原因で農民工(農村からの出稼ぎ労働者)の給料は上昇し、なかには月3000元(約4万円)以上の収入を得る農民工も現れた。一方で、大学新卒者は就職難に直面し、なんとか就職できても収入は月1000〜2000元(約1万3500〜2万7000円)あたりというのが現状だ。

こうした求人・求職のミスマッチは、近年進んでいる大学の募集定員拡大のみが原因ではなく、社会の発展に背を向け、何十年も変化しない旧態依然とした大学のカリキュラムに最大の原因がある。企業が時代遅れの教育を受けた大学生を採用すれば、即戦力としては使えず、専門人員によって長期にわたる研修を施さなければならない。また実際、大学新卒者にできる業務は高卒者でもこなせる。経験のある農民工ならばさらに効率的に処理するに違いない。当然、人材採用の流れは経験者重視へ傾く。

一方で、職業専門学校は企業ニーズに応じたカリキュラムを用意しているだけでなく、企業での実習、現場企業からの講師招聘など現実に即した教育を実施しており、卒業生は企業から即戦力として大歓迎されている。

大学は、社会や企業の要求に沿った人材を育てる教育課程を設置する必要がある。職業訓練校の卒業生が引く手あまたな現実を見て、大学はなぜこの市場に注目しないのか?なぜ、不足している技術工を育てるための課程を開設しないのか?大量の蟻族を育てて両親や本人に恨まれるより、優秀なブルーカラーの養成を目標にした方が良い。これによって技術工の社会的地位が高まり、若い世代がこの職業に魅力を感じるようになれば、中国の長年の技術工不足を解決できる。(翻訳・編集/HA)

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