2010年3月、広東省広州市の政府関連機関で発覚した汚職事件にネットユーザーの批判が高まっている。経費を勝手に使ってブランド物のバッグを買ったり、ペットショップで愛犬をお風呂に入れたりとやりたい放題だったという。2月28日、シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

【その他の写真】

汚職は先日開催された広州衛生系統規律検査監察風紀是正活動会議で明らかにされたもの。400万元（約5200万円）ものニセ領収書が押収されるなど、汚職が蔓延する状況が浮き彫りとなった。中でも注目を集めたのがある政府関連機関。年1000万元（約1億3000万円）の収入があるが、うち300万元（約3900万円）を上級機関に支払うだけで、残る費用は好き勝手に経費として使っていたとか。同機関トップは自分用の70万元（約910万円）の保険を購入。スタッフもブランド物のバッグを買ったり、ヒスイの腕輪を買ったり。中にはペットショップで愛犬をお風呂に入れた費用を経費で支払っていた者までいた。

このとんでもない事件はネット掲示板に転載され、議論を巻き起こしている。「国有資産への監視・監督を強めなければ、こういった事が起きてしまう。一番いいのは経費の使途を開示することだ」「権力に何の監視もなければ汚職は止められない」と怒りをぶつける声もある一方で、「ニュースとして取り扱われているが、官僚が腐敗しきった今、何が起きても不思議ではない」「いっそ経費での『飲む・打つ・買う』を認めれば、内需刺激になるのでは」とあきらめきった人も少なくないようだ。（翻訳・編集/KT）