「交通ルールの無法地帯」中国でドライブ、社会変化を体感―米紙

Record China    2010年3月5日(金) 16時48分

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28日、米紙・ニューヨークタイムズ紙が「真っ赤なハイウェイ」という記事を掲載した。米国人フリージャーナリストがドライブの旅を通じて体感した中国の変化を紹介している。写真は中国農村部の高速道路。

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2010年2月28日、米紙・ニューヨークタイムズ紙が「真っ赤なハイウェイ」という記事を掲載した。96年から中国に滞在し、フリージャーナリストとして活躍するピーター・ヘスラー氏が自身の運転で首都の北京から内陸のゴビ砂漠までを旅し、自らの肌で体感した中国の変化や、旅を通じて深めた中国社会への考察を紹介した。環球時報の1日付の報道。

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米国出身のへスラーさんは1996年、四川省の田舎町に教師として赴任。同時に、米誌・ナショナルジオグラフィックに寄稿するなどジャーナリストとしても活動している。また、「中国三部作」として中国での生活をつづったエッセイ「リバー・タウン(River Town: Two Years on the Yangtze)」などを出版し注目されている。今回出版したエッセイ「カントリー・ドライビング(Country Driving: A Journey Through China from Farm to Factory) 」はその最終章として、自動車の旅を通じて得た経験から、中国の自動車文化や中国人の行動様式、社会の変化などを鋭く分析している。

中国では近年、高速道路網が急速に充実するようになり、農村から都市への人口移動や都市化を加速させる一因にもなっている。これを「人類史上最大規模の人口移動」だとヘスラーさんは指摘し、道路網の発達が国民生活に与えた影響を著書でつづった。著書では「中国ほど運転がエキサイティングな場所はない」とし、交通ルールを全く無視した運転文化を紹介。いわく、信号無視や歩行者道への侵入、右車線からの追い越し、極度に狭い車間距離、果ては高速道路の入り口から逆走して出てくる自動車がいることまで言及した。そして、こうした「規則などすべてお構いなし」の常識は、車の運転だけでなく、社会の急変に対応する中国人の処世術にも通じているとした。

ヘスラーさんはしかし、こうした中国人の行動様式について「われわれとなんら変わるところはない」と感じている。変化の激しい社会に対応するために自分の知識は頻繁に更新しなければならず、常に臨機応変であることが必要とされるため、自然な順応だと分析している。

また、中国の自動車文化は歴史が浅いものの、10年以内に高速道路の敷設距離は米国を上回ると予想され、自家用車を所有する人も急速に増えるという。(翻訳・編集/岡田)

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