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今年の夏と秋に降水が少なく水温が高すぎたため、シーズンでない11月の今も太湖では爆発的に増殖したランソウが見られる。そのため場所によっては臭い匂いが漂い、せっかくの景観を台無しにしている。
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2006年11月22日、浙江(せっこう)省湖州(フージョウ)市の太湖の南岸から眺め渡すと、湖上には見渡す限り果てしなくランソウが広がっている。ランソウは「藍藻」という名の通り藍色をした細菌の一種で、光合成によって酸素を生みだす独立栄養生物。水中だけでなく、地表面や樹上にも広く生育するという。
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太湖のランソウは生育が早く、毎年爆発的に増殖する。普通8月から10月にかけて発生し、10月から翌年の2月までは休眠期だといわれるが、今年は6、7月から現在の11月に至るまで、ランソウは最盛時と同じ勢いでずっと繁茂している。
この主な原因は、今年の夏と秋に降水が少なく、水温が高すぎたためだという。太湖の南岸には黄色くなったランソウの死体がたまり、湖面が黄緑色に染まっている。湖畔にはロマンチックな水上レストランもあるというのに、現在はランソウの死体に囲まれて、臭くてたまらない状態だ。当然レストランに入る客も少なく、湖岸を行く通行人は、鼻を押さえて足早に去っていく。
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