2010年2月9日、京華時報によると、重慶市で昨年6月から3か月にわたって行われた暴力団撲滅キャンペーンで逮捕された、同市公安局の彭長健（ポン・チャンジエン）元副局長の裁判が、同市第一中級人民法院(日本の地裁に相当)で8日に始まった。彭元局長はマフィアや地下組織との関係が深まった理由として、「義理人情に負け、断りきれなかった」などと責任を転嫁しているという。

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検察側の調べによると、彭元局長は自身が堕落した原因について「人生観、価値観が間違っていた」「義理人情を前にして断りきれなかった」「『ぬるま湯の中でいつのまにか茹でられた蛙』のように、気づいた時にはすでに脱け出せなかった」の3点を挙げ、責任を他人に転嫁する傾向が見られるという。しかし一方で、自身の生活は贅沢を極め、別荘3件以外にも、大量の高級タバコ、名酒、高級腕時計、金ののべ棒、車2台などを所有していた。検察側は「日常生活はとても国家公務員とは思えないほど贅沢で、享楽にふけっていた」と指摘している。また、汚職や不正に絡んだ中国政府高官が取る特徴的な行動の一つでもある「子供の海外留学」について、彭元局長もご多分に漏れず、181万元（約2370万円）を支出し、娘を留学させていた。

彭元局長の犯罪行為や暴力団を庇護する行為として指摘されている主な内容には、公安局の新庁舎建築に絡む収賄合計100万元（約1310万円）、地下組織の経営する娯楽場への捜査禁止令の発令、局内の昇進に絡む収賄、局員らを引き連れたマフィア主催の宴席出席などがある。（翻訳・編集/HA）