2010年1月28日、人民日報海外版は、ドイツを抜いて輸出高世界一となった中国が世界に恩恵をもたらしていると報じた。

【その他の写真】

記事によると、09年の中国の輸出高は1兆2016億6000万ドルで、ドイツを抜いて世界一に躍り出た。あるアナリストは「中国の輸出の増加によって恩恵を受けているのは世界各国の人々である」と指摘する。

ドイツ・ゲッティンゲン大学経済学部の于暁華（ユー・シャオホア）准教授は「中国は西側国家、特に米国に対し低価格な商品とサービスの恩恵をもたらした」と語り、中国製品が西側国家の一般市民の生活を維持するための重要なファクターになっていることを指摘した上で、「西側国家は中国の低価格商品に頼って低所得層の人々の生活の補填をしている」と語る。また、あるアナリストは「ある意味では、中国製品は欧米国家が社会の安定を維持する安定剤のひとつになっている。特に金融危機後はこの点が鮮明になった」と分析する。

さらに、于准教授はデータを示し、「中国の輸入の大幅増加は世界経済の回復に大きな貢献を果たした」と説明する。

一方、中国商務部の姚堅（ヤオ・ジエン）報道官は「中国が各国に提供した大量の安価な生活必需品は、各国が金融危機を克服する過程で重要な役目を果たした」と主張。欧州連合（EU）の09年上半期の輸出が前年比30％減だったのに対し、中国に対する輸出は16％減であったこと、米国の09年10月の輸出が前年同期比22％減だったのに対し、中国へは同9％減に過ぎなかったことなどの例を挙げ、「これらのデータは、中国市場が欧米諸国に対し開放されていることの十分な証明だけでなく、事実上これらの国の輸出減少を食い止める効果があった。中国の貿易は世界経済に積極的で建設的な効果を発揮している」と語った。（翻訳・編集/HA）