来年の財政赤字は13兆円を突破の見通し=政府の債務リスクを不安視する声も―中国

Record China    2009年12月23日(水) 18時40分

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2009年12月21日、第一財経日報は来年、中国政府の財政赤字が1兆元(約13兆4000億円)を突破する見通しだと報じた。今年は地方政府の銀行借り入れも急増しており、政府の債務リスクが注目を集めている。写真は天津市の建設現場。

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2009年12月21日、第一財経日報は来年、中国政府の財政赤字が1兆元(約13兆4000億円)を突破する見通しだと報じた。今年は地方政府の銀行借り入れも急増しており、政府の債務リスクが注目を集めている。

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12月19日、中国財政部財政科学研究所の賈康(ジア・カン)所長は来年の財政赤字はGDP比2.9%以下に抑制されるとの見通しを示した。この比率に従えば、絶対額では1兆元を突破する計算となる。

2009年、中国政府の赤字は9500億元(約12兆7000億円)に達した。うち中央財政の赤字が7500億元(約10兆円)、地方政府の赤字が2000億元(約2兆6800億円)を占めている。景気対策のため実施された公共事業は鉄道・高速道路整備など大型インフラ建設が多く、来年も継続しての支出が必要となる。また今年、大きな伸びを見せた税外収入も来年の動向は不透明だという。

財政赤字に加え満期を迎えた国債の償還額を含めると、来年の国債発行額も1兆元を上回ることは確実。国債発行残高は7兆2000億元(約96兆4000億円)以上にふくれあがる見通しだ。また今年1〜8月累計の銀行貸付額は8兆元(約107兆円)以上に達したが、うち5兆円(約66兆9000億円)は地方政府および関連団体に向けてのもの。年間の財政収入を上回る巨額の融資となっただけに債務リスクを問題視する声が上がっている。

この問題について、賈所長は中央政府、地方政府を合わせた債務残高はGDP比40%弱とEUが定めた安全基準を下回る水準であり問題はないとの見方を示した。ただし債務の規模と用途については透明性を確保し、正しく用いることが必要だと指摘している。中国社会科学院財政貿易研究所の楊志勇(ヤン・ジーヨン)研究員は、地方政府は数十兆元相当の資産を保有しており、債務リスクの不安はないとコメントした。(翻訳・編集/KT)

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