「水中のパンダ」カラチョウザメ、保護に向けて産卵期の捕獲停止―湖北省

Record China    2009年10月14日(水) 7時21分

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11日、湖北省宜昌市漁政部門が、20年以上にわたって秋に実施してきた野生カラチョウザメの捕獲事業を今年停止する方針を固めたことが分かった。写真はカラチョウザメ。

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2009年10月11日、新華社通信(電子版)によると、湖北省宜昌市漁政部門が、20年以上にわたって秋に実施してきた野生カラチョウザメの捕獲事業を今年停止する方針を固めたことが分かった。

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同部門によると、自然産卵の妨害をなくすことで、長江流域に生息する絶滅危機種の野生カラチョウザメを保護することが狙いという。カラチョウザメの保護として、中国政府は1982年から、長江で捕獲した野生のカラチョウザメ同士を人工的に交配させ、放流するという事業を続けてきた。毎年秋になると、中国農業部によって定められた目標値に沿って、葛州覇ダム下流で野生カラチョウザメの捕獲が実施されてきたが、近年、野生種の保護を目的に、捕獲数が徐々に規制されるようになっていた。

「水中のパンダ」と称されるカラチョウザメは、中国に現存する最も古い脊椎動物の一種。長江流域で生まれ、海へ下って成長し、夏から秋にかけて産卵のために長江を遡上(そじょう)する。しかし、人的活動や自然環境の変化などで、野生カラチョウザメの生息数が激減しており、中国政府によって国家一級野生保護動物にも指定されている。

捕獲した野生カラチョウザメを人工的に交配させ、放流するという方法は、少なからずその自然産卵に影響を及ぼす恐れがあるという。さらに、自然的な条件などにより、人為的にコントロールできない要素も多々あるため、「まずは人工繁殖の研究を進めなければ、カラチョウザメの保護問題を完全に解決することはできない」と専門家は指摘している。(翻訳・編集/SN)

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