<建国60年>愛国心を高揚する軍事パレード、何の価値観もない中国の象徴―米紙

Record China    2009年10月2日(金) 17時35分

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2日、中国が1日に行った建国60周年を記念する軍事パレードについて、「チャイナ・プライドを高揚するだけで、国民の中国イデオロギーへの関心も価値観も抜け落ちている」と評した。写真は軍事パレード。

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2009年10月2日、米紙ニューヨークタイムズは、中国が1日に行った建国60周年を記念する軍事パレードについて、「チャイナ・プライドを高揚するだけで、国民の中国イデオロギーへの関心も核心的価値観も抜け落ちている」と評した。

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「我々の国家はもはや侮辱され屈辱を受ける国家ではない。我々は立ち上がったのだ!」中国共産党が執り行った巨大な軍事パレードには、60年前に毛沢東が語ったといわれるこの言葉の成就という間違いようのないメッセージがこめられている、と同紙は論じた。先進の軍備や上海の摩天楼を見よ、中国共産党は中国を繁栄と世界からの尊敬へと導いたのだ、と。

しかし同紙は、「繁栄は状態であって価値ではない」とこのメッセージを批判した。「中国にはもはや何のイデオロギーも残っていない」と北京人民大学のジャン・ミン教授は嘆く。「政府も、国民も何の価値観も持っていない。人々の生活がよくなる限りにおいて、中国政府は力を持っている。しかしそうでなくなったらどうなるのか」とジャン教授。

建国60周年の今週、多くの北京市民が、なぜこの国を愛するのかとのインタビューを受けている。お決まりの回答は「驚くべき経済成長」「世界における地位の向上」などだが、「5000年の歴史」「文化」と答える人々もいた。同紙はこれについて、中国政府が上述の深刻な矛盾をかかえていることの表れだと指摘した。かつては革命と社会主義が資本主義にかぶれた金持ちたちへの戦いの旗印であり愛国の象徴だったが、いまは「改革・開放」による経済的享受が愛国の根拠となっている。(翻訳・編集/津野尾)

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