必死に稼いだ金が紙切れに?米ドル下落リスクに中国市民の不満高まる―中国

Record China    2009年5月8日(金) 13時53分

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2009年5月、中国の米国債保有高は世界一、その金額はすでに7440億ドルを超えた。それだけに米ドルの下落リスクに注目が集まっている。米ドルの売却を願う国民の声が高まっているが、専門家は否定的な見解を示している。資料写真。

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2009年5月、中国の米国債保有高は世界一、その金額はすでに7440億ドル(約73兆8000億円)を超えた。それだけに米ドルの下落リスクに注目が集まっている。

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今年1月、温家宝(ウェン・ジアバオ)首相は「(米国債の)購入を続けるか、どの程度購入するかは中国の需要と資産価値を保持できるかにかかっている」と発言した。3月には中国人民銀行の周小川(ジョウ・シャオチュアン)総裁が「ドルに替わる新機軸通貨を創設するべきだ」との論文を発表、話題を呼んだ。

米ドルの下落により中国の財産が毀損する可能性があると伝えられており、中国国民も高い関心を持っている。「国民が汗水流して働いて米国人を支えていたのに、その金が紙切れになってしまう」といった反発が広がっている。ブログ「MENGSHANYISHUI BIOG 」は米国債を投げ売りせよと主張、さらにその後の混乱に備えて軍備を整えるべきだと提言している。

国民が強い反発を見せている一方で、専門家は米国債の売却に否定的な見方を示している。8日、環球時報は国内外の経済学者10人の意見を掲載した。最大の保有国・中国が米国債を売却すれば価格が急落し中国自身が被害を受けること、膨大な貿易黒字を抱える中国にとって米ドル資産以外に投資先がないことなどの理由から売却には否定的な見方を示している。中央財経大学外国語学院副院長、金融学院副教授の李徳峰(リー・ダーフォン)氏は、中国が米ドル資産を抱えているのは貿易黒字が課題となっているためであり、内需を拡大して輸出入を均衡させればこうした問題は生じないとして、根本的な解決が必要であると指摘した。(翻訳・編集/KT)

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