中国人出稼ぎ工800人に労働許可取り消し、背景に悪徳仲介業者の存在―シンガポール

Record China    2009年5月8日(金) 14時32分

拡大

4月中旬、シンガポールで働く中国人出稼ぎ労働者800人あまりが、労働許可証の突然の取り消しで職を失う事件が発生。シンガポール政府の介入によって騒動は収まりつつあるが、同類の事件が頻発する背景には両国の仲介業者の問題などがある。写真はシンガポール。

(1 / 4 枚)

2009年5月7日、シンガポールで4月中旬、中国人出稼ぎ労働者800人あまりが労働許可証を突然取り消され、職を失う事件が発生したが、シンガポール政府の介入と援助によって騒動は収まりつつある。同類の事件が頻発する原因としては、両国の仲介業者の問題などがあるという。シンガポールの華字紙・聯合早報の報道をもとに中国僑網が伝えた。

その他の写真

4月13日、シンガポールで建築請負業者に雇われて働いていた中国人労働者らの労働許可証が突然取り消された。彼らは当地で働くために仲介業者に総額約500万元(約7270万円)の仲介料を支払っていただけでなく、雇用先からの給料が数か月分未払いとなっていた。しかも、労働許可証の取り消しによって、4月27日までにシンガポールを離れなくてはならず、問題の解決は急を要し、騒動が大きくなっていた。

事態を重視したシンガポール政府は事件に介入し、420人を帰国させたほか、66人の滞在期間延長を認め、引続きシンガポールで就労する手助けなどをした結果、状況は落ち着きを取り戻しつつある。

事件の背景には、無許可営業をしていた建築請負業者に加え、仲介業者の存在がある。仲介業者は中国国内だけでなく、シンガポールの業者も絡んでおり、問題を複雑化させている。業者乱立による業務のクオリティ低下に加え、過当競争によって雇用先に賄賂を渡すことなどで仲介料の値上がりを招くなど、問題発生の下地が広がりつつあった。関係者は「仲介業者の問題に手をつけなければ同類事件の発生を抑えるのは難しい」と指摘している。(翻訳・編集/HA)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携