<活仏転生>選挙・指名制での選出法を否定―中国チベット学センター

Record China    2009年4月16日(木) 10時26分

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13日、中国チベット学研究センターは「チベット仏教の転生活仏が選挙で選出された史実はない。歴史的慣例などに反する」とした。写真は中国政府が95年11月に擁立した「パンチェン・ラマ11世」、ギェンツェン・ノルブ(05年11月撮影)。

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2009年4月13日、中国チベット学研究センターの副研究員・ダワツェニン博士は、「チベットの歴史において、転生活仏(高僧の生まれ変わり)が選挙で選出されたことはない。これは歴史的慣例と仏教儀軌に符合しない」と指摘した。新華社の報道。

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中国記者協会が開催した第4期記者座談会で、ダワツェニン博士は「転生活仏が成人であったり、外国人であったり、あるいは活仏の存命中に次代の転生活仏が登場するということは、歴史的慣例と仏教儀軌に符合しない」とした。特に、宗教戒律と転生活仏認定制度において厳格なゲルク派では、史料上でもこのような状況は認められないとした。

転生活仏は、チベット族の仏教信者の間で非常に高い宗教的権威を有している。チベット仏教僧で序列1位と位置づけられるダライ・ラマ、続いて2位とされるパンチェン・ラマなどがそれに当たる。この制度は、政治と宗教が結びつくことで徐々に形成されたものであるという。中国国家宗教事務局は07年、「チベット仏教の活仏転生管理方法」を公布し、そこに転生の原則や条件、批准手続きなどを謳っている。現在、中央政府は転生活仏をくじ引きの儀式(金瓶掣籤)で最終認定するとしている。

一方、海外では、活仏が生前に次世代の転生霊童(生まれ変わりの子供)を指名する、または選挙で選出するとの提案がある。これについて、ダワツェニン博士は「このような予言による指名制度は絶対的なものではない」とし、中国チベット学研究センターの元副総裁・大丹増氏は「チベットの歴史において、転生活仏が選挙で選出されたこともなければ、チベット族居住区以外から選出されたこともない」としている。(翻訳・編集/愛玉)

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