2009年3月19日付の京華時報によると、世界銀行は18日発表した中国経済に関する四半期報告で、中国の09年の国内総生産（GDP）成長予測を前年比6．5％とし、昨年11月末の前回予想を1ポイント下方修正した。

世銀の報告によれば、金融危機が及ぼす中国の銀行業のファンダメンタルズへの影響をほとんどなく、また中国にはより強力な景気対策を打ち出す余力がある。しかし、世界景気の悪化が輸出業に大きな打撃をもたらし、外需の縮小で製造業などを中心に民間投資が縮小している。

ただ個人消費は一貫して安定した伸びを示しており、輸出の不振を国内消費である程度補うことも可能で、中国の経済成長は他の多くの国に比べて依然速いといえる。

世銀の高路易シニアエコノミストは、中国は国内投資を刺激することによって経済の下振れリスクを回避し、経済成長目標を実現することは可能だが、短期的な成長ばかりを追い求めるのは危険だと指摘。中国は堅固な経済基盤を持っており、成長目標を多少引き下げても経済や社会の安定に影響を及ぼすことはない。治安や教育・職業訓練を強化することによって、雇用安定を図る長期的な改革を推し進めるべきだと提言した。（翻訳・編集/HI）