Record China 2009年3月10日(火) 17時57分
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10日、清朝末期に流失した2体の十二支像がパリで競売され、中国の落札者が代金支払いを拒否した事件で、ほかに2人が中国に返還する意図で競売に参加していたことが分かった。写真は遼寧省瀋陽市で売れ行き好調の十二支像のレプリカ。
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2009年3月10日、清朝末期に円明園から流失した十二支像のうち2体がパリで競売に出品され、中国人の蔡銘超(ツァイ・ミンチャオ)氏が落札するも「代金を支払わない」とした件で、英国の芸術市場専門家が調査したところ、蔡氏に敗れた別の競売参加者が落札後、中国に返還する意図で競売に参加していたことが分かった。東方早報の報道。
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蔡氏は故イブ・サンローラン氏の収蔵品の競売に出品された動物像2体をそれぞれ1400万ユーロ(約17億5000万円)で落札。この間、蔡氏を含め3人の参加者が「争奪戦」を戦った。これについて、今週の英「エコノミスト」誌は、アート市場専門家の指摘として、蔡氏以外の競売参加者のうち1人はロンドンの中国系資産家で、像を1体1000万ユーロ(約12億5000万円)で買い上げたうえ、中国に返還する意図があったと伝えた。
また、残る1人の参加者に関しても、同専門家によれば「動物像のうち1体ないしは2体とも落札し、中国に返還するつもりがあったようだ」という。実際、これらの動物像に芸術的価値はそれほど高くないため、政治的な理由から価値が急騰したと見られる。この参加者は中国在住の資産家と見られる。
落札者である蔡氏の行動は、結果として2人の「ライバル」の善意を傷つけた行動となった。フランスの法律では、落札者が支払いなどしない場合、別の競売参加者に所有権が移動することは認められていない。故イブ・サンローラン氏と美術品を共同所有していたピエール・ベルジェ氏は、「共同所有の収蔵品を全て競売にかけるつもりだったが、今はしばらく手元に置いておくつもりだ」としている。(翻訳・編集/小坂)
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