黄 文葦 2018年1月31日(水) 19時20分
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ここ何年間はネットで航空券を購入している。2017年の12月31日、私はある旅行比較サイトで2月の海外行きの航空券を予約した。しかし、いまだかつてない体験をした。資料写真。
現在、航空券を予約しようと思ったら、ネットを利用することが多いでしょう。私もここ何年間はネットで航空券を購入している。2017年の12月31日、私はある旅行比較サイトで2月の海外行きの航空券を予約した。しかし、いまだかつてない体験をした。
サイトで比較的価格が安いT旅行代理店を選び、そして個人情報を入力した。間もなく、T代理店からメールが来た。「予約手続きが順調に進行している。航空券は、まもなく電子メールでお送りする」という趣旨であった。フライト情報、予約コード、料金明細、日本の直通電話番号も書かれている、日本語のメールであった。
しかし、e-Ticket(電子航空券)がなかなか届かない。数時間後、T代理店から英語のメールが届いた。私は英語があんまり上手ではないが、概ね「チケットはキャンセルされた」という内容であることがわかった。それで、私は戸惑った。自分がキャンセルしたわけではないのにも関わらず、なぜ突然キャンセルされたのか。
今年の1月1日と2日、私はT代理店にメールを送ってキャンセルの原因を問い、その2日後に、T代理店の日本の電話番号をかけた。しかし、英語の自動音声が流れた後、自動で切られた。
その時、私はネット詐欺に遭ったのではないかと心配した。代理店は最初からお客さんの個人情報を目当てに、安い価格設定でお客さんに情報を入力させ、完了した後にキャンセルのメールを送るという手口ではないかと。1月3日、やっとT代理店からメールがきた。すべて英語で、また「あなたの予約がキャンセルされた」とう趣旨の内容であった。
どうしても納得できなかったため、旅行比較サイトにメールで問い合わせ、航空券がいきなりキャンセルされたこと、及びT代理店の合法性について尋ねた。旅行比較サイトからT代理店に連絡を取ってくれることになった。
その結果、「T代理店からの返信によると、お客様のご予約を受ける際に、先方のシステム側で取引のリスクが高いという判定が行われ、システムが自動的に支払いをキャンセルしてしまったようです。今回はシステム側で誤って判定されてしまっておりました。残念なことに、新年の休暇期間に発生しましたので、T代理店がこの問題を確認することができたのは休暇後の1月3日に業務に戻った後でした。T代理店は必要な措置を講じ、お客様が同じ価格で同じ航空券を予約できるよう提案いたしました。これが休日の間に起こったというのは不運なことです」という結論を出た。
しかし、私はすでにほかの代理店で航空券を予約した。返信がなく電話をもつながらない代理店を待つわけにはいかなかった。残念だとしか言いようがない。
今回の件で、私は余分な出費が発生し、時間を無駄にした。とても納得できないところがある。グローバルビジネスの中、企業が地球の隅々までサービスを提供するのなら、さまざまな客に対応すべきである。私がメールで「日本語で返信してください」と送っても、T代理店は「フランス語、スペイン語、ドイツ語はできるけど、日本語ができる人はいない」という返信だった。苦笑するしかなかった。
もう一つ、年末年始の対応ができないこと。今回のことを年末年始の休暇のせいにすることがまた残念だった。客からしてみれば、年末年始は時間があるため予約しやすい。もし休暇期間は対応できないなら、代理店はネットの予約を停止すべきではないだろうか。
その後、私が利用した旅行比較サイトの中でもT代理店の評判が一番低く、ヨーロッパを処点とする旅行代理店ということが分かった。ネットで航空券を予約する際に、やはり代理店のことをきちんと調べたほうがいい。なるべく評判がよく、信用できる代理店を選ぶ。ネットを利用することは確かに便利だが、罠もある。
長年日本で暮らしていて、いつも素晴らしいサービスに恵まれている。これからグローバルなサービスがどんどん日本に上陸するだろう。一方で、「システム側で誤って判定されてしまった」という不運に遭う恐れもある。どうやってそれを避けるのか、消費者として無力なところがある。それはサービスを提供する側の責任ではないだろうか。
■筆者プロフィール:黄 文葦
在日中国人作家。日中の大学でマスコミを専攻し、両国のマスコミに従事。十数年間マスコミの現場を経験した後、2009年から留学生教育に携わる仕事に従事。2015年日本のある学校法人の理事に就任。現在、教育・社会・文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執筆中。2000年の来日以降、中国語と日本語の言語で執筆すること及び両国の「真実」を相手国に伝えることを模索している。
在日中国人作家。日中の大学でマスコミを専攻し、両国のマスコミに従事。十数年間マスコミの現場を経験した後、2009年から留学生教育に携わる仕事に従事。2015年日本のある学校法人の理事に就任。現在、教育・社会・文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執筆中。2000年の来日以降、中国語と日本語の言語で執筆すること及び両国の「真実」を相手国に伝えることを模索している。Facebookはこちら「黄文葦の日中楽話」の登録はこちらから
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