経済成長で生活習慣が変化、糖尿病が急増―中国

Record China    2008年10月14日(火) 6時59分

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11日、中華医学会糖尿病学分会の楊文英主任委員は上海市で開かれた会議で、中国の糖尿病患者が急増していることを明らかにした。写真は昨年11月14日、世界糖尿病デーの啓蒙イベント。

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2008年10月11日、上海市でアメリカ糖尿病学会主催の第2回アジア太平洋地区準備会議が開催された。席上、中華医学会糖尿病学分会の楊文英(ヤン・ウェンイン)主任委員は中国の糖尿病患者が急増していることを明らかにした。12日、中国新聞社が伝えた。

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現在、中国では収入の増加に伴い生活習慣が変化、糖尿病患者が急増しているという。特に30から60歳の男性で伸び率が高い。中国の糖尿病発生率はすでに十数年前の香港、台湾、シンガポールなどに接近しているが、楊主任は「このまま対策を打ち出さなければ10年後には大変な状況になっている」と警鐘を鳴らしている。

ある調査報告によると、現在中国の糖尿病患者数は世界第2位、2025年には5930万人にまで増加するとの推定もある。2006年、糖尿病は全入院患者の10分の1を占める病気となり、都市市民の死亡原因第6位となっている。(翻訳・編集/KT)

糖尿病とは

「糖尿病はインスリンの作用不足に基づく慢性高血糖状態を主徴とする代謝疾患群であり、インスリンの作用不足はインスリンの絶対的または相対的供給不足あるいはインスリンの標的臓器における作用の障害(インスリン抵抗性)によってひき起こされる。

糖尿病の成因は多様であり、その発症には遺伝因子と環境因子がともに関与する。すなわち糖尿病は糖尿病になりやすいなんらかの遺伝因子をもつものに、環境因子や加齢などの後天的因子が加わり発症にいたる多因子疾患である。」

これは1999年に発表された日本糖尿病学会の糖尿病診断基準検討委員会の報告書に示されている糖尿病の疾患概念の一部を引用したものです。さらに糖尿病の代謝異常と症状について、「糖尿病の代謝異常は高血糖が持続するだけでなく、脂質やたんぱく質などの代謝異常もみられる。代謝異常が軽度であれば無症状のことが多く、自覚症状がないために、放置される場合が少なくない。代謝異常が著しい場合には、口渇、多飲、多尿、体重減少など典型的な糖尿病症状がみられる。」と述べています。

治療の目標

糖尿病はいまのところ根治しうる病気ではなく、コントロールしうる病気であるといわれています。治療の目標は、良好なコントロールを長期間にわたって維持し、網膜症、腎症、神経障害などの慢性合併症や糖尿病に併発しやすい動脈硬化症の発症や進行を抑えることにあります。その結果、糖尿病をもっていても、糖尿病をもたない人と変わらない生活の質(QOL)を保ち、寿命をまっとうすることができれば、治療の目標は達成できたといえます。そのためにはどのような治療が必要なのでしょうか。糖尿病はインスリンの作用の不足にもとづいて起こる病気ですから、乏しいインスリンを節約し、インスリンの効きかたを高めるような治療がなによりも有効です。このような目的にかなう方法が食事療法と運動療法です。 「時事通信出版局パソコンソフト・家庭の医学デジタル版から」。

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