2008年10月1日、中国新聞網によると、シンガポール紙「聯合早報」は、中国では長期にわたる安定的な経済発展に伴い、経済的に恵まれ購買力に富んだ中産階級の形成が促進されており、その政治的地位も徐々に高まってきていると伝えた。

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数々の厳しい制限が存在した旧体制下の中国では、いわゆる「中産階級」が生まれる余地はほとんどなかった。しかし、1978年に改革開放政策への転換が図られ、私営企業が誕生し、外国資本も中国への進出を開始。有能な人材が繁栄する都市に集中し、自己の能力によって経済的な基盤を築き、中産階級の形成が始まったという。

中国の中産階級について、米マッキンゼー社では「中産階級中の下層群（年収2．5万〜4万元＝約38万〜60万円）は、2011年には都市人口の44％にあたる2億9000万人に達し、都市の中で最大規模の層を形成する」と予測している。

一方、ロイターは「北京五輪の際、自家用車を規制してようやくスムーズな車両の通行を確保できたことは、中産階級がいかに多いかの証明でもある」とし、経済的に恵まれ、購買力に富んだ中産階級が著しいスピードで増加していると指摘している。

また、07年に開催された「中国共産党第17回全国代表大会」は、弁護士などに代表される自由業者や私営企業の経営者の代表委員数が過去最大となるなど、中産階級の政治的地位も確実に向上してきているという。（翻訳・編集/HA）