中国の高校生が満面の笑顔で「ありがとうございます」、私ははっとした―日本人女性

人民網日本語版    2017年12月10日(日) 13時20分

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2017年8月19日、中華人民共和国黒龍江省ハルビン市朝鮮族第一中学へ配属されました。気付けばもう3カ月ほどの月日が経ちます。たった3カ月とも言いますが、私はもう3カ月も経ってしまったという気分です。

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2017年8月19日、中華人民共和国黒龍江省ハルビン市朝鮮族第一中学へ配属されました。気付けばもう3カ月ほどの月日が経ちます。たった3カ月とも言いますが、私はもう3カ月も経ってしまったという気分です。幼いころからこの青年海外協力隊に憧れていた私は、日本の大学を卒業してすぐこの青年海外協力隊に参加しました。

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「子どもたちに日本文化をたくさん伝えたい」。そんな理想を抱いていましたが、派遣されてみると学校からの見えないプレッシャーや、青年海外協力隊としての見えないプレッシャーに、日に日に悩む日が増えていきました。そして、配属されて何度も耳にする「高考」という大学受験の言葉に、いつしか日本文化を伝えることよりも1つでも間違いが減るようにという思考に変わっていたのです。この時の私は、「やりたい」よりも「やらなきゃ」が強く、大事なことを忘れていた気がします。それは「生徒の笑顔を守ること」です。日本での研修中に決めた目標でしたが、配属後の不安やプレッシャーで見えなくなっていました。

そんな私に気付かせてくれたのは、現地で出会った日本語教師の方々や配属先の同僚たちです。「外国人教師だから教えられることがあるでしょ」「先生のその教え方はとてもいいと思います」周りの方が掛けてくださる言葉は、いつも自身の振り返りや学びになっています。そして何より、生徒の満面の笑みと「ありがとう」という言葉を聞いた時、私ははっとしました。「そうだ。私はこの笑顔が見たいんだ」と。

生徒からこの言葉を聞いたのは、高校2年生の生徒と「ドロケー(泥警)」という日本の遊びをした時です。生徒から日本の遊びを知りたいと聞いたので、「今回だけだよ」と言って、教室でルールを説明した後、運動場へ移動し15分程度行いました。ルールが分かっているのか分かっていないのか、すぐゲームが終わるので3回も行いました。学びになったのかなとこの時は不安でした。しかしチャイムが鳴り、教室に戻ろうとすると生徒が私の前に並び、「先生、ありがとうございました」と笑顔で言ってくれたのです。これほど嬉しかった日は今までにありません。

この日から私は、初心に帰り「日本文化を伝えよう」と再び心に灯をともしました。有難いことに、配属先は私のこの考えに寛容的です。この恵まれた環境の下もう一度、外国人教師という立場でいる私だから伝えられる事を伝えていきたいと思います。そして何より残りの日々、生徒の笑顔が無くならないよう誠心誠意尽くして参ります。(黒龍江省ハルビン市朝鮮族第一中学 日本語教師 黒川さくら・提供/人民網日本語版

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