卒業シーズンの美容整形市場が熱い、美貌が足がかりに?―中国

人民網日本語版    2019年7月8日(月) 8時40分

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中国では卒業シーズンと夏休みシーズンを迎え、業者は消費力が上昇しつつある学生層に再び目を向けるようになった。そのうち、多くの美容医療機関も夏休み経済競争に加わっている。

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中国では卒業シーズンと夏休みシーズンを迎え、業者は消費力が上昇しつつある学生層に再び目を向けるようになった。そのうち、多くの美容医療機関も夏休み経済競争に加わっている。中国新聞網が伝えた。

■夏休みの美容整形ブーム

北京市の美容整形機関を取材したところ、夏休みシーズンの顧客獲得に向けて、多くの機関が学生を対象に「夏休みのお得な整形キャンペーン」を打ち出し、学生証を提示すれば受けられるさまざまな優待を受けられる仕組みとなっている。

上海伯思立医療美容問診部の美容外科医の徐暁斐(シュー・シャオフェイ)さんは、「確かに、夏休みを利用して整形する学生の割合は高い。毎年シーズンの6-8月になると、整形する人の数がこれ以外の月より80%以上増える。そのかなり多くが学生層だ」と説明する。

2018年に美容医療産業が行った調査の報告では、中国美容医療市場の規模はすでに2200億元(約3兆5000億円)を超えている。消費者の年齢をみると、18年に整形した人のうち、19歳以下が18.81%を占め、最多は20-25歳で40.41%を占めたという。

北京聯合麗格第一医療美容医院の郭樹忠(グオ・シュウジョン)院長は、「大学受験が終わった7-8月に、これから大学生になる人ともうすぐ大学を卒業する人で休みを利用して整形する人がたくさんいる。うちの病院では、毎年夏休みシーズンの手術件数は普段より30%以上多く、一日に40件以上手術する日もある」と話す。

郭さんによると、「年代をみると、現在の整形をする層には低年齢化の傾向もみられる。ここ数年、高校受験を終えた中学生が両親に連れられて整形の相談をするというケースも少なくない」という。

郭さんは続けて、「しかし、私は18歳以下の子どもには整形を勧めない。年齢が低い時に整形すると、まず美しさというものについての考え方が幼いので、流行に踊らされやすくなるという問題があり、次に年齢が低いと骨格がまだ成長しきっていないので、うかつに手術すると高いリスクを負うことになる」との見方を示す。

整形をする理由について、同報告のデータをみると、女性では半数以上が「自分のため」とし、また19%が「仕事のため」としている。

徐さんは、「よい見た目は名門大学の卒業証書のようなもので、よい足がかりになる。同じ条件なら、雇用主は見た目のよい人を選ぶだろう。実際、仕事を探すために整形するという若い人は少なくない」と話す。

■男子大学生も整形、心の病に注意

今では外見の美しさを追い求めるのは女性だけの「特権」ではない。経済水準の上昇や注目を集めることをよしとする社会のムードにともない、整形を選ぶ男性も増えている。

徐さんの働く美容機関では、ここ2年でサービスを受ける男性顧客が徐々に増えている。芸術系の大学を受験する人と現役の大学生が多いという。

同報告によると、男性の美容医療消費者の平均単価は女性の2.75倍で7025元(約11万円)に達し、女性平均の2551元(約4万円)を大幅に上回っている。

郭さんは、「男性の整形は珍しいことではないが、何回も繰り返す人は、心の病ではないかと考えた方がいい。整形を繰り返して、美容外科手術マニアになったり、自分は醜いと思い込む『醜形恐怖症』になったりする人も多い」と注意を促す。

郭さんの説明によると、「醜形恐怖症というのは、自分の見た目や体の一部を過剰に気にして、欠陥があると思い込むことだ。これまでに接した人の中で、口角を13回手術した人がいた。醜形恐怖症の人は修正を繰り返すが、彼らが言うほどひどいケースは見たことがない」という。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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