2008年8月1日、1日付上海証券報によると、国家税務総局は7月31日、一部の繊維製品の輸出に係る増値税の還付率を現行の11％から13％に引き上げると発表した。8月1日から実施する。繊維産業は人民元高や人件費上昇のあおりを受けて、企業の収益力が悪化しており、実質減税を行うことで、業界テコ入れを図る。

同産業の07年の輸出額は1679億米ドルだった。前年比伸び率を10％と仮定すると08年の輸出額は1847億元となる計算。還付率が2ポイント引き上げられることによって、業界の利益は26億米ドル、現在の為替レートで計算すると176億9000万元押し上げられる。

中国政府はこれまで、貿易不均衡の是正を目的に輸出抑制策を実施してきたが、08年に入り人民元高や米景気の減速で輸出の伸び鈍化が鮮明化。景気下振れリスク回避へと政策を転換する方針を打ち出しており、今回の繊維産業の輸出抑制緩和策はその第1弾となる。（翻訳・編集/HI）