貧困県は「墓泥棒の聖地」、歴史遺産保護に予算確保が急務―山西省

Record China    2008年7月10日(木) 10時27分

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8日、殷・商時代の歴史的遺産の出土地の1つ山西省石楼県は現在、墓泥棒が集まる「聖地」となっている。県文物局は経済的ひっ迫から保護できる体制にないという。写真は山西省の古代墓群。

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2008年7月8日、法制日報によると、殷・商時代の歴史遺産の出土地の1つ、黄河中流部の山西省石楼(シーロウ)県は現在、墓泥棒の「聖地」と化し、連日、盗掘被害が出ているという。しかし、同県は国家指定の貧困県。県文物局は経済的ひっ迫から文物を保護できる体制になく、問題の解決は県政府など上級部門にとって急務となっている。

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県公安局によると、同県では05年から現在まで、古墳盗掘に関して10余の事案、3つの盗掘グループを取締り、被疑者は約20人に及んだ。しかし、事件は保管文化財の窃盗にまで拡大。県唯一の国家レベルの保護施設・東岳廟収納の清代の古鐘が盗まれている。取締まりは年々強化されているが、村民の通報が少なく、村民の法意識の向上も求められている。

一方、県文物局は経済的逼迫から、公安局が要求する管理システムや人員が確保できず、保護は有名無実に。村民も文物の価値を理解し始め、掘り当てても届け出ることもなくなれば、倉庫の保管品を狙った窃盗事件も発生した。こうしたことから倉庫内には現在、青銅器と甕が少しあるだけで、あとは市の博物館や県の看守処に保管されたままのものもある。

しかし今年、県文物局は初めて2万元(約30万円)の予算を確保。保護活動に必要な実際の資金額は調査結果を待たなければならないが、同局幹部は、保護や法執行チームの速やかな編成を訴え、「石楼県の文化財は貴重なものが多く、保護を強化しなければより大きな損害を被ることになる」と語った。(翻訳・編集/汪葉月)

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