<四川大地震>建物の倒壊、「すべてが建築に問題があったと言えない」専門家が指摘―中国

Record China    2008年6月4日(水) 15時11分

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6月4日の報道によると、四川大地震による建物の倒壊について、複数の専門家が「今回の地震は想像をはるかに超える破壊力で、倒れた建物の建築にすべて問題があったとは言えない」との見方を示した。写真は震源のぶん川県の中学校。

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2008年6月4日、成都商業報の報道によると、四川大地震による建物の倒壊について、3人の専門家が「今回の地震は想像をはるかに超える破壊力で、倒れた建物の建築に主な原因があったとは必ずしも言えない」との見解を示し、耐震性の弱さのみをクローズアップする見方に間接的に反論した。

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現地で倒壊した建物の調査を行ってきた、中国科学院研究院工程耐震研究所の黄世敏(ホアン・シーミン)氏は「今回の地震は、同地区の建築耐震基準を大幅に上回るものだったと思われる」と述べ、予想を遙かに超えた地震の破壊力こそが、建物が倒壊した原因ではないかとしている。被害の大きかった北川、綿竹、都江堰、彭州などでは耐震基準は「烈度7」(日本での震度5程度に相当)を想定したものだったという。

また、同じく現地で調査を行ってきた中国工程院の鄭穎人(ジョン・インレン)氏は、同じ場所で倒れた建物と、倒壊を免れた建物があることについて、「ほぼ同じ地点でも地震の揺れの伝わり方によって被害の現れ方は異なってくる」と指摘。倒壊したからといって、それら建物すべての建築に問題があったということには必ずしもならないと話す。

成都理工大学の朱介寿(ジュー・ジエショウ)氏は、今回の地震は数百年にあるかないかというほどの規模だと説明。映秀、北川、青川に沿った断層付近では裂度10以上に達した可能性もあり、断層に沿った地域の建物で被害が激しくなったとしている。建物の倒壊は、建物の建築構造や材料、建築方法、年代による差のほか、どういう地盤の上に建っているかで揺れの伝わり方も異なってくると指摘した。(翻訳・編集/岡田)

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