<医療紛争>医療機関1件あたり年平均66件、損害賠償額は平均140万円以上!―中国

Record China    2008年5月10日(土) 9時47分

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9日、中国本土の医療機関で1年間に発生した医療紛争は、医療機関1件当たり平均66件で、医療事故などによる損害賠償額は1件当たり平均10万元以上だったという。写真は08年2月、死亡した父親への治療に不満を持ち、看護士を人質に立てこもった男。

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2008年5月9日、中国医師協会が主催した「医療業務の危険性および医療機関、患者間の権益保護に関する高級フォーラム」で発表されたデータによると、中国の医療機関で1年間に発生した患者との紛争は、医療機関1件あたり平均66件で、患者に医療施設などを壊された案件が同5.42件、暴力を受けて怪我をした医師が同5人、医療事故などによる損害賠償額が1件あたり平均10万元(約140万円)以上だったという。「中国新聞網」が伝えた。

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中国における医療機関と患者との紛争は多種多様である上に、法律が未整備なため、同じ案件でも適用する法律によって結果に非常に大きな差が生じている。このため、現在最高裁判所が医療紛争に関しての調査、研究を進めており、今後具体的な司法解釈を示していく予定だという。

一方、中国医師協会の専門家は「医療紛争発生の原因には法律の未整備問題なども挙げられるが、最大の原因は医療機関と患者相互の不信感にある」と指摘する。その解決策として「医療業務に従事する者は、医療の限界と危険性をはっきり認識すべきであり、医療機関は従業員に対し医療業務の危険性に関する教育を強化すべきだ。また患者側の主な不満は医療機関の態度と高額な医療費に対してだが、医療に対する期待値が高すぎて紛争が発生している例もある」と相互の理解および信頼関係構築の必要性を強調した。

また中国保険業協会の王志超(ワン・ジーチャオ)会長は、世界の多くの国で医療紛争解決の一助として保険を活用していると語り、「中国の医療機関も医師賠償責任保険などを利用して医療紛争によるリスクを分散すべきだ」と具体的な解決策を示した。(翻訳・編集/HA)

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