野村の中国人社員インサイダー疑惑、留学生に悪影響懸念も=少子化の中、日本企業への就職6割が中国人

Record China    2008年4月22日(火) 16時43分

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22日、野村証券の中国人男性社員らがインサイダー情報をもとにした株式売買により不正な利益を得たとして、証券取引等監視委員会は同日午前、金融商品取引法違反の疑いで任意調査に着手した。写真は寧波市で行われた日本留学説明会。

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2008年4月22日、日本の各種報道によると、野村ホールディングス傘下の野村証券の社員らがインサイダー情報をもとにした株式売買により不正な利益を得たとして、証券取引等監視委員会は同日午前、金融商品取引法(旧証券取引法)違反の疑いで任意調査に着手した。インサイダー取引の疑いが持たれているのは、M&Aを扱う企業情報部に所属していた中国人男性社員で、現在は香港のグループ会社に所属しているという。

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それによると、この社員は2006年に野村に入社。配属された企業情報部で入手したM&AやTOBの情報を利用し、不正取引を繰り返したとみられている。07年に香港に転勤しているが、この転勤と不正取引との関係は確認されていない。 

伝統的に「ガリバー型寡占」とも評される日本の証券界での最大手企業を舞台とした不祥事が、日本の一般投資家の不信を招くのは必至とみられている。そうした中、「証券会社員によるインサイダー取引疑惑としては過去最大規模」(読売新聞)とまで伝えられる事件の主犯と目される人物が中国人だったことについて、「国籍は関係ない」「個人的な問題だ」と冷静な受け止め方もあるものの、日本企業への就職を希望する中国人留学生の間には悪影響に対する懸念も。 

日本では近年、少子化が進む中で深刻な労働力不足を背景にして、中国人留学生が修学後そのまま日本企業に就職する例が増えており、企業側は「国籍に関係なく優秀な人材を確保する」などの狙いから採用し、採用後は「仕事への意欲が高い」など肯定的にとらえているところが多い。

独立行政法人「労働政策研究機構」が今月初め発表した「外国人留学生の採用に関する調査結果」によると、04―06年の3年間で外国人留学生を雇用した日本国内の企業は全体の9.6%だが、従業員300人以上の企業では36%。特に国際的な経営戦略に力を入れている大企業、TOYOTA、HONDA、Panasonic、東芝、三洋電機などは、さらに多くの外国人留学生を積極的に受け入れているという。

また、中国教育国際交流協会の発表によると、日本にいる外国人留学生は約13万人だが、うち6割に当たる約8万人が中国本土から。また、日本企業に正社員あるいは契約社員として就職した外国人留学生は、第1位が中国人の65%で、2位の韓国人(17.3%)を大きく引き離している。(編集部)

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