人民網日本語版 2017年4月24日(月) 16時50分
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日本紙は20日付の報道で、「麻生(太郎)副総理兼財務相は19日、TPPについて、『米国なしで11か国でTPPをやろうという話は、5月のAPECで出る』と述べた」と伝えた。
日本紙は20日付の報道で、「麻生(太郎)副総理兼財務相は19日、(米国)ニューヨーク市内で講演し、……環太平洋経済連携協定(TPP)について、『米国なしで11カ国でTPPをやろうという話は、5月の(ベトナムで開催される)アジア太平洋経済協力会議(APEC)で出る』と述べた」と伝えた。日本の熱意は20日の段階では反応を呼ばず、日本メディアですら、11カ国がすべてTPP交渉再開を望んでいるわけではないだろうと疑問の声を挙げる。18日に行われた日米経済対話では、米国のペンス副大統領が、「TPPは過去のもの」と述べている。環球日報が伝えた。
日本メディアの20日付報道によると、「麻生太郎副総理兼財務相は19日、ニューヨークで講演した。米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)に関し『TPPを(米国を除く)11カ国でやろうという話は5月に出る』と明言し、ベトナムで5月後半に開かれる閣僚会合で、米抜きTPPの協議が本格化するとの見通しを示した」という。麻生副総理は今後の見通しについて、「いかなる形式で交渉が妥結するか、各方面の意見を聞かなければならず、今はまだわからない」などとしている。トランプ大統領は就任後、ただちにTPP離脱を宣言し、日本は困った状況に追いやられた。
日本紙は20日、「(日本政府は)TPPを離脱した米国の『復帰』を求めて説得にあたってきたが、当面は困難と判断し、方針転換した。アジア圏の自由貿易構想では、TPPのほかに、日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国でつくる東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の締結交渉が進んでおり、年内合意も取りざたされている。ただ、交渉は中国主導で進んでおり、日本政府は『市場開放が不十分に終わる恐れがある』(政府筋)と警戒している。このため日本が主導したTPPの発効を改めて目指すことにした。5月にベトナムで開かれるTPP閣僚会合で、11カ国での発効を呼びかける方向で調整している」と伝えた。
菅義偉官房長官は20日の記者会見で、「米国抜きのTPP発効をめぐって『あらゆる選択肢を排除せず、何がベストであるか主導的に議論を進めていく』と説明。その上で(5月にベトナム・ハノイで開かれるTPP閣僚会合で)『(米国を含む十二カ国で)合意した高いレベルのルールを実現していくために何ができるのか、各国と議論するのは当然のことだ』と強調した。一方で、米側には引き続きTPPの意義を粘り強く訴えていく考えも示した」。
日本のこのような方針展開の背景には、新たに設置された日米経済対話メカニズムで18日に初会合が開かれ、米国の打ち出した条件に日本が非常に不満だったことがある。ロイター社は20日、日本は米国が求める二国間貿易協定締結の圧力を拒絶し、特に日本で厳重に保護されている農業市場の開放を拒んだ。麻生副総理は、「2カ国間貿易交渉しても、TPPで見込まれるほどの成果は期待できない」と述べ、TPPの枠組下で、日本は米国に一連の妥協をし、損失を引き受ける覚悟だったのであり、「たとえば日米間(の交渉)で日本が失うものがあったとしても、他国から(利益を)とる、という調整ができた。2カ国間ではそこまでいかない」との見方を示した。また日本メディアは20日、日本政府が重点を11カ国の枠組みでのTPPに移したのには、米国を牽制するねらいもあると伝えた。
日本紙は20日、「米抜きTPPの実現には、米国を外す協定改正が必要となる。日本やオーストラリアは前向きな一方、ベトナムなど米国との交渉で大幅譲歩した国からは協定内容の変更を求める声があるものようで、11カ国内の温度差は残る」。「米国を除くTPP参加国11カ国は、5月下旬にベトナムで(APEC貿易相会合にあわえて)関係閣僚会合を開く。日本政府は、米抜きTPPの発効方法の検討を事務方に指示する共同声明の採択を目指している」と伝えた。
日本の他に「米国抜きTPP」に関心を寄せるのは、今のところオーストラリアとメキシコだけだ。ロイター社は20日、「メキシコのグアハルド経済相は18日、環太平洋連携協定(TPP)から米国が離脱した場合でも、合意文書の文言を修正することで、発効は可能との見方を示した」と伝えた。日本メディアは同日、日本国内では、巨大市場の米国を抜いたTPPは日本企業にとってそれほど魅力がないとの声がしばしば聞こえると伝え、日本のテレビの報道でも、日本政府は、「11カ国のTPP」をリードすることで、トランプ政権を牽制できると考えているが、実際に交渉が再開すれば、協定のかなりの部分に変更を加える必要があり、交渉の長期化は避けられないと伝えられた。
日本企業(中国)研究員の陳言・執行院長は、「日本がリードする『TPP』には実際には意味がなく、成功の可能性は低い。シンガポールやベトナムなどの参加国がTPPに熱意を示す最大の原因は、貿易政策や関税減免政策を通じて大国への輸出を拡大したいからだ。日本は世界3位のエコノミーだが、人口は1億人ほどで、世界に巨大な商品消費市場を提供することはできない。つまり、米国と中国が参加しない状況では、TPPは理念はすばらしいが、意味はなく、日本の経済規模と能力によって、日本がリードするTPPが世界経済に与える影響は非常に小さいものになる。安倍政権が実際にやりたいのはTPPを通じて徒党を組み、中国を牽制することだが、結果はおそらく安倍首相の思い通りにはならない」と話す。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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