中国がチベット高原に世界最大規模の国立公園設置を検討、資源の戦略的備蓄が目的か―香港紙

Record China    2017年4月25日(火) 12時50分

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22日、中国政府が青蔵高原に世界最大規模となる国立公園の設置を検討している。写真は青蔵高原。

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2017年4月22日、中国政府が青蔵高原(青海・チベット高原)に世界最大規模となる国立公園の設置を検討している。香港紙サウスチャイナ・モーニングポストが伝えた。

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総面積は250万平方キロメートルになる見込みで、北東グリーンランド国立公園をはるかに上回る世界最大の国立公園になるという。中国政府は今年の夏から中国やネパール、パキスタンなど近隣国の科学者を集め、青蔵高原で過去最大規模の科学的考察を実施する予定だ。

超巨大国立公園プロジェクトの実現には懐疑的な声もある。中国科学院青蔵高原研究所の劉景時(リウ・ジンシー)氏は、「米国は世界初の国立公園(イエローストーン国立公園)の管理方法を模索するのに10年費やした。青蔵高原国立公園は大きく、地形も実に複雑。作ったはいいが管理が困難ということになりかねない」と指摘している。

また、青蔵高原には多くの都市や農村、遊牧民の集落があることも問題だ。国立公園化することで大規模な移住が必要となるほか、多くの経済活動が制限され、エリア内の全ての鉱物資源採掘が中止となる。

しかし、中国政府はそれでも国立公園化を進め、青蔵高原の環境や生態系を保護しなければならないと認識しているという。国家公園化によって周辺国への水供給における心配も解消され、「一帯一路」戦略実施の一助にもなる。同研究所の汪詩平(ワン・シーピン)氏は、「政府はチベットの自然資源を戦略的に備蓄することを決めたのだ」と語っている。(翻訳・編集/川尻

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