日本のモバイルゲーム市場、中国企業の進出が難しい理由―中国メディア

人民網日本語版    2017年3月24日(金) 8時50分

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中国のモバイルゲーム市場は目下、成長ペースが徐々に鈍化しており、企業は海外市場開拓の必要性に一層迫られるようになった。だが日本市場では、中国制作のモバイルゲームがランキングの上位を独占し続けるという状況は長らくみられない。資料写真。

中国のモバイルゲーム市場は目下、成長ペースが徐々に鈍化しており、企業は海外市場開拓の必要性に一層迫られるようになった。だが市場規模で中国に劣らず、ユーザーの支払いデータが好調な日本市場では、中国制作のモバイルゲームがランキングの上位を独占し続けるという状況は長らくみられない。伽馬データ(CNG中新ゲーム研究院)はこうした状況を踏まえ、調査研究を重ねて、このほど「日本モバイルゲーム市場発展チャンス研究報告」をまとめた。日本のモバイルゲーム市場の概況を総括し、ユーザーの習慣を詳細に分析し、今の日本市場で主流の製品、メーカー、チャンネルの状況を踏まえ、普及の方法や特殊性を分析し、中国ゲームメーカーに日本市場に切り込む上での提言を行っている。中国新聞網が伝えた。

この最新の報告の中で、伽馬データは次のように調査分析する。日本では18歳以上のスマートフォンユーザーのうち69.7%がモバイルゲームを利用するが、日本のモバイルゲームユーザーはゲームの品質に対する要求が高く、1つのゲームでつまらない思いをした場合、そのゲームの制作メーカーのすべてのゲームを利用しなくなるという傾向がある。市場は長期にわたって「パズル&ドラゴンズ」や「モンスターストライク」といったトップクラスの製品に独占されており、市場の集中度が高い。

伽馬データの王旭チーフアナリストは、「長らく、日本はモバイルゲームユーザーの支払い能力や意欲が高い国であり続けているが、ランキングの固定化、トップ製品への人気の集中といった問題は中国よりも深刻だ。日本市場に進出しようとする場合、中国ゲームメーカーが直面するのはゲームの品質の問題、またユーザーの心理、習慣、タブーなどへの理解といった現地化の問題だ。(中国制作の)『陰陽師』と『戦艦帝国』の日本市場での好調ぶりからわかるのは、この2つの問題をうまく解決できれば、日本市場は中国モバイルゲームの豊かな鉱脈になりうるということだ」と話す。

報告は次のように指摘する。日本の有料ユーザー一人あたりの月間平均売上金額(ARPPU)、ユーザー一人あたりの月間平均売上金額(ARPU)、ARPU消費指数はいずれも、同レベルの比較対象の中でトップクラスにある。ARPPUなどは中国の7倍以上だ。ここから日本のモバイルゲーム市場には非常に高い支払い能力が備わり、中国モバイルゲームの海外における「ブレイク地点」となる先天的な条件が整っていることがわかる。

伽馬データがまとめた統計をみると、ユーザーの消費について次のようなことがうかがえる。日本の未成年者はモバイルゲームの支払いにクレジットカードを利用する傾向が強く、成人はデビットカードを利用する傾向が強い。年平均支払額が10万円以上になる人の割合が、未成年者は56.7%で成人の33.5%を上回った。日本の未成年者はモバイルゲームに耽溺する割合が高く、支払い能力も高い。

またユーザーのモバイルゲームダウンロード数も増加傾向にある。1〜2種類のゲームを利用するユーザーの割合は2015年12月の40.4%から、16年6月は27.9%に低下した。モバイルゲームの利用回数が増加しており、伽馬データの統計によれば、毎日ゲームをする人は15年12月の49.6%から16年6月は57.5%に増え、モバイルゲームの重要性の高まりがよくわかる。

伽馬データは報告の中で、日本モバイルゲーム市場で主流の製品、メーカー、チャンネルを分析し、中国制作ゲームの日本市場での成功事例も挙げる。普及方法をみると、日本のモバイルゲーム市場では製品の営業販売のタイミングを踏まえてこれに対応した普及方法を採用するという調整を行わなければならず、調整にはオフラインでの普及の取り組み、テレビ・動画広告といった中国ではモバイルゲームの普及方法としてあまり用いられない方法も含まれるという。

報告は日本市場の特殊性を詳しく説明し、日本のモバイルゲームユーザーがゲームの現地化に高い要求をつきつけていること、ゲーム市場が知的財産権をしっかりと保護していることなどを踏まえ、中国制作ゲームが日本市場に進出する場合には、日本のユーザーのゲーム習慣を踏まえ、ゲームの内容をめぐってできるだけ日本らしさを打ち出し、国柄の違いを乗り越えることが必要であり、そうしなければ日本市場で飛躍を遂げることはできないと述べる。(提供/人民網日本語版・編集KS)

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