「大気汚染には韓国の豚焼き肉を食べよ」は真実なのか?=検証報道に韓国ネットの反応は?

Record China    2017年3月24日(金) 6時50分

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19日、韓国・ニュース1は、韓国で広まる「黄砂や大気汚染にはサムギョプサル(豚の三枚肉の焼き肉)を食べるといい」という情報の真偽について報じた。写真は韓国の豚焼き肉。

2017年3月19日、韓国・ニュース1は、韓国で広まる「黄砂や大気汚染にはサムギョプサル(豚の三枚肉の焼き肉)を食べるといい」という情報の真偽について報じた。

この季節、韓国は黄砂の影響で空気が悪い日が続くことが多いが、ソウルでは大気汚染が世界主要都市中2位を記録するなど問題になっている。そんな韓国では以前から、サムギョプサルに「黄砂のような小粒子状物質を吸着させ、体内から急速に排出させる」効果があるとの説が広まっていた。

しかし専門家はこれはデマと指摘する。仁済(インジェ)大学白病院・家庭医学科のカン・ジェホン教授は「かつて防塵(じん)マスクがなかった時代、炭鉱村で多くの労働者らが肺病により死亡した。当時重労働を理由に脂肪やたんぱく質が多く含まれる豚肉をたくさん食べたことが、現代の黄砂の季節に『豚肉をたくさん食べた方がいい』というデマを生むことになったようだ」と明らかにし、「サムギョプサルは胃腸管に、小粒子状物質は気管支に入るため経路が完全に異なる。よってお互いが接触することは難しい」と説明した。乙支(ウルチ)大学病院 ・家庭医学科のオ・ハンジン教授も、同様の理由から「あり得ない」と否定している。

「サムギョプサルには、相対的に有害な飽和脂肪酸より体にいい不飽和脂肪酸が多く含まれている」という説も事実が誤認されているという。食品医薬品安全処によると、サムギョプサルは飽和脂肪が多く、たくさん食べるほど体内に油が蓄積されるというのだ。カトリック大学ソウル聖母病院・家庭医学科のキム・ギョンス教授は「小粒子状物質中の脂溶性物質が血液に入ってきた場合には、サムギョプサルの油がこれを体内に早く吸収するようにし、排出をさらに遅らせる」と警告した。

明知(ミョンジ)病院・家庭医学科のシン・ヒョンヨン教授によると「小粒子状物質を取り除く医学的治療法は明らかになっていないため、原則として黄砂現象がひどい時には外出を控えたり、小粒子状物質を通さないマスクをすることが必須」とのことだ。

これを受け、韓国のネットユーザーからは「酒を飲むための言い訳がこうなった」「実はサムギョプサルで焼酎を1杯やりたかっただけ」と言い訳説を主張するコメントや、「そんな根も葉もない話を信じてたの?」「昔の言い伝えは間違いが多い」「10年前から肉とほこりは無関係だって言われてきた」とうわさを否定するコメント、「ちょっとは科学的に考える癖をつけよう。科学的根拠のないデマはやめてほしい」「米国では無知な人は自分の無知を理解してるから無害だけど、韓国では無知を有識と勘違いして他人まで巻き込むからやっかい」と韓国人の考え方を非難するコメントなど、さまざまなコメントがみられる。

一方で、「去年もこの季節にサムギョプサルを食べるといいというニュースを流してたじゃないか。それを今さら…」と困惑するコメントや、「精神的な健康にはいい」「おれはこれからもおいしく食べてやる。サムギョプサルを我慢するようなことはしない」と開き直ったコメントも寄せられた。(翻訳・編集/松村)

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