Record China 2008年3月28日(金) 9時3分
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北京五輪の聖火採火式がギリシャのオリンピアで行われた。この模様は中国中央テレビ(CCTV)などが生中継し、中国全土に伝えられた。写真は聖火が通過する世界最高峰チョモランマ。
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アテネに集結する中国メディア…今日、採火式開催
北京五輪の聖火がいよいよ始動する…。
24日、古代五輪の舞台となったギリシャのオリンピア遺跡で採火される。
採火式は元々、24日正午(ギリシャ時間)に行われる予定だったが、この日の12時から13時の間、同地区が大雨に見舞われる可能性が高いという気象情報を受け、1時間繰り上げてギリシャ時間午前11時(日本時間午後6時)に行われることになった。時間の繰上げは五輪史上初。もしも、式典の最中、日光の光量が足りないなどの『不測の事態』が生じた場合、20日と22日の『予行練習』で採火された種火が使用されることになる。また仮に同時間帯に雨が降っている場合は、場所を室内に移し、式典の規模を縮小するなどして開催されることになる。
採火式は古式にのっとり、ヘラ神殿前でギリシャの女優ナフプリオトゥさんらが巫女となって採火し、聖火が第1走者となるアテネ五輪テコンドー男子80キロ超級銀メダリストのニコライディス選手(ギリシャ)の手に渡って、ギリシャ国内でのリレーがスタートする。
この採火式には、中国メディアの注目も過熱気味で、かつてないほどの報道合戦が繰り広げられる模様。新華社によると、今回の式典は中国中央テレビ(CCTV)を始め、中国国際放送(CRI)、中央人民ラジオ、北京テレビなど各放送局が生中継を行う予定。関係者によると、このうち中国中央テレビは、式典の1時間前となる午後4時から特別番組を組み、「総合・五輪・英語」など各チャンネルで同時放送を行う。実況席にはベテランの白岩松アナウンサーを置き、万全の布陣で臨むことになっているそうだ。式典の大部分は、国際映像を使用するが、聖火が第1走者のニコライディス選手(ギリシャ)から、第2走者の羅雪娟さん(中国・アテネ五輪水泳金メダリスト)に渡るシーンなどは、中国側が独自に中継車を出して生中継する。
また式典には世界各地から450人の記者が集まり、その様子を世界各地に伝える。このうち170人が中国人記者だということだが、この数も五輪史上最高だということだ。メディア報道のフィーバーぶりがうかがえる。
先のチベット暴動への中国当局の対応に抗議する行動も予想されるため、AFP電によると、ギリシャ警察関係者は採火式と同国内の聖火リレーに厳重な警備を敷く方針を表明している。2004年のアテネ五輪で実施した警備体制を敷き、屈強な兵士を配備すると共に、EU諸国から対テロ対策の専門家を招聘。式典の最中は、制服・私服の警察官を随所に置き、『万一』に備える。
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聖火採火式、アテネで行われる…CCTVが一部始終を生中継
北京五輪の聖火採火式がギリシャのオリンピアで行われた。この模様は中国中央テレビ(CCTV)などが生中継し、中国全土に伝えられた。
聖火の採火に先立つ式典の挨拶の最中、白人男性が乱入し、警備員に取り押さえられる騒ぎが発生。この間、中継映像は、どこかに無造作に置かれたトーチが映されていた。私自身はその後の海外報道で、この「騒ぎ」を知った。
さて、採火の模様は以下の通り。
ギリシャ現地時間の24日午前11時30分(日本時間18時)、北京オリンピック採火式がオリンピア遺跡のヘラ神殿で始まった。
心配された天候だが、テレビで見ている限り、人の影も出来ており、全く問題ないよう。
ギリシャの女優ナフプリオトゥさんら、伝統的な白い衣装に身を包んだ20人の巫女が二手に分かれて、ヘラ神殿前の祭壇に入り、輪を作って並ぶ。その後、ナフプリオトゥさんが火種を入れる鉢を両手で掲げ、神殿の奥から祭壇中央部にやってきた。
そしてナフプリオトゥさんは、トーチを祭壇前に置かれた鏡の中心に置き、聖火の火を採る。かなり長い時間に感じられたが、見事に火が点された。北京五輪閉幕の日まで、オリンピックの成り行きを見守る聖火が“生まれた”瞬間である。トーチの火は“火鉢”に移され、厳かに運ばれた。
その後、ナフプリオトゥさんは、火鉢を両手で捧げ持ち、最初の聖火リレーのランナーであるアテネ五輪テコンドー男子80キロ超級銀メダリストのニコライディス選手(ギリシャ)の前に進み出て、北京オリンピックトーチに火を点す。
130日間に渡るリレーが始まった。世界5大陸、各国・地域の2万人がつなぐ史上最大規模の聖火リレーのスタートである。
今日は、このあとアテネ五輪水泳金メダリストの羅雪娟、卓球の「かつての女王」トウ亜萍、歌手の王力宏、ギリシャ駐在の羅林泉大使らが、この日のランナーとして、聖火を運んだ。あわせて20人の中国人ランナーがギリシャ国内でリレーすることになるのだが、ギリシャでの聖火リレーに、開催国のランナーが“出張”するのは史上初めてのこと。ここからも、中国の今大会への力の入れようが良く分かるといえよう。
ギリシャでは6日間のリレーが行われた後、30日にアテネで聖火が引き継がれ、31日に北京に到着。その後、国内外でのリレーが始まる。
<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>
■筆者プロフィール:朝倉浩之
奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。
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