韓国観光業界が増加するムスリム客に注目、「中国人減少の穴を埋めてくれる」―韓国メディア

BRIDGE    2017年2月15日(水) 8時50分

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中国人観光客の減少が起きている韓国で、急増するムスリム観光客への期待が高まっている。写真はソウル。

中国人観光客の減少が起きている韓国で、急増するムスリム(イスラム教徒)観光客への期待が高まっている。

環球網が韓国メディアの報道として13日付で報じたもので、韓国観光公社はこのほど、「2016年の訪韓ムスリム観光客は前年を30%以上上回る98万人に達した」と発表した。観光業界は市場開拓を積極的に進めることで、今年は110万人誘致を目指すという。ムスリム観光客の75%はインドネシア、マレーシアなどアジアからの客で、残り25%はサウジアラビアやアラブ首長国連邦などの中東諸国。韓国観光公社関係者は「中東のムスリム客には高い山と海が共存する韓国の豊かな自然が好まれる。東南アジアからのムスリム客は雪景色や寒い気候への関心が高い」とコメントしている。

韓国当局の統計によると、昨年韓国を訪れた外国人は1741万8000人余りに上り、その最多を占めたのが中国人観光客(約826万8000人)だった。ただ、昨年後半から減少が起きており、その背景には在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備問題があるとの指摘も出ている。韓国メディアは「ムスリム客は、中国人団体客が減った穴を埋めてくれる最有力候補」とする業界関係者の声を伝えているが、その一方でハラル認証(イスラム教の教えに沿っていることを示す認証)を受けたレストランは韓国全土にわずか十数軒、祈祷室も20カ所余りという現状も指摘されている。(提供/Bridge・編集/Asada)

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