中国政府、戸籍制度の抜本改革を検討か、都市と農村の格差解消も狙い―中国

Record China    2008年3月5日(水) 15時28分

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2008年3月3日、新華網の報道によると、中国政府は戸籍管理制度の抜本改革に着手しているもよう。都市と農村の戸籍統一化や移転緩和により、格差解消と人口の流動促進を狙っている。写真は成都市の人材マーケットで仕事を探す出稼ぎ農民。

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2008年3月3日、新華網の報道によると、中国政府は戸籍管理制度の抜本改革に着手しているもようだ。現在、国務院を中心に公安省など関係部門が連携し、問題点の洗い出しと改革の方向の検討にあたっている。

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中国の戸籍は管理が厳重なことで知られ、例えば都市部と農村とで簡単に戸籍を移転できない仕組みになっている。しかし、近年、中国の経済発展につれ、出稼ぎなどの形で農民が大量に都市部へ移動しており、人口の流動性が増している。ところが、これら地方住民が都市に半定住しても戸籍は農村に残したままであるため、公民としての権利が大幅に制限されるなど人権問題にもなっている。

中国政府もこうした事態を問題視しており、時代の変化に対応した戸籍制度の改革を目指す方針を固めたようだ。報道によると、公安省のスポークスマン、武和平(ウー・ホーピン)氏は改革の目標について「都市と農村の統一的な戸籍制度の確立し、移転制限の緩和することで、人口の合理的で秩序ある流動を促すこと」と明言している。公安省はこの方向を踏まえ、現在、「戸籍管理の基礎的な業務をブラッシュアップし、(改革に向けた)立法化のテンポを速める」との方針も掲げているという。

ただ、長年定着してきた戸籍制度だけに改革が一朝一夕にいかないのも確か。現在、政府内でさまざまな調査や研究が行われ、テストポイントなども設けられているものの、都市と農村の格差解消ひとつをとっても簡単に結論が出ないのが実情。また、現行の「戸籍登記条例」は部分的に刑法や刑事訴訟法に抵触しており、これを解決するための法的な調整も急がれるという。(翻訳・編集/HA)

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