60連勝を果たす謎のネット棋士「マスター」、その正体は…―中国

人民網日本語版    2017年1月7日(土) 8時20分

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破竹の勢いでこの1週間連勝を続けている謎のネット棋士「マスター」が4日夜、中国のトップ棋士・古力九段との第60局を控え、自分が昨年、韓国のトップ棋士・李世石九段を破った人口知能(AI)囲碁ソフト「アルファ碁」の進化版であることを明かした。

破竹の勢いでこの1週間連勝を続けている謎のネット棋士「マスター」が4日夜、中国のトップ棋士・古力(グー・リー)九段との第60局を控え、自分が昨年、韓国のトップ棋士・李世石(イ・セドル)九段を破った人工知能(AI)囲碁ソフト「アルファ碁」の進化版であることを明かした。「マスター」が自分であると明かした「アルファ碁」開発チームの首席デザイナー黄士傑(ホアン・トゥージエ)博士は、「今回の対戦がテスト戦での最後の戦いとなるだろう」と話した。この「最終戦」は、古力九段の2目半負けの結果に終わり、「マスター」は60連勝という前代未聞の偉業を成し遂げた。新華社が伝えた。

2016年12月29日に登場して以来、「マスター」はこの1週間で、柯潔、朴廷桓(パク・ジョンファン)、古力、陳耀●(チェン・ヤオイェ、●は火偏に華)、常昊、時越、唐韋星、江維傑、柁嘉熹、周睿羊、ウォン・ソンジン、姜東潤(カン・トンユン)、金志錫(キム・ジソク)、朴永訓(パク・ヨンフン)など中韓両国の世界チャンピオンなどトップ棋士を次々と撃破し、60連勝を果たした。「マスター」にとって唯一「未攻略」だった対局が4日午前、陳耀●棋士との間で行われ、わずか数手打っただけで陳棋士のネット接続が切断し、システムによって「引き分け」と判定された。同日午後、両者は再び対局に臨み、「マスター」は第55局も連勝した。

同日夜、「マスター」は続けて常昊、周睿羊などを打ち破り、連勝は59に伸びた。その後「マスター」は、「私はアルファ碁の黄博士だ。昨年の人間対コンピュータの対局で、黄博士が開発した『アルファ碁』の進化版である」と発表した。また、「マスター」によると、古力棋士との一戦がテスト戦の最終試合になるという。

柯潔棋士は4日夜、この発表についてコメントした。早くから「内情」について知っていた彼は、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)上で、「『アルファ碁』最新版が囲碁界を震撼させるほどの実力を見せてくれたことに感謝する!最初から正体を知っていた者としてはこのテスト戦で一局だけでもいいから人類が勝つことを切望した。入院してなかったら、1週間かけて用意した最終手段を繰り出すつもりだったのに」と投稿した。

今回、「マスター」がオンラインでトップ棋士に「完勝」したが、多くの囲碁ファンは、柯潔棋士VS「アルファ碁」という人間対コンピュータの大決戦に大きな期待を寄せている。人間が複数のトップ棋士で構成されたチームを組み、持ち時間をかなり長くして「アルファ碁」との「公平な対決」を実現させるよう望むファンも多い。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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