フライメディア 2016年11月22日(火) 0時0分
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11月14日、中国3大ポータルサイト・騰訊のニュースチャンネル「騰訊新聞」によると、貴州省に、足に障害を抱えながらも素手で岩登りをする達人がいるという。
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今年52歳の黄小宝(フアン・シャオバオ)さんは、生まれも育ちも貴州省紫雲県・格凸苗塞のミャオ族(苗族)である。
3歳の頃、小児麻痺のため、左足の筋肉が萎縮する障害が残ったが、12歳より父親と岩登りを学び始め、現在は、7代目・素手岩登りの継承者である。40年間、命綱などの道具もつけず、素手で100メートル級の断崖絶壁を、まるで平地を這うように登っていく。足に障害はあるが、その腕力はずば抜けており、指先は鷹の爪のように厚い。
ミャオ族の集落・格凸苗塞は、「格凸河」という川の湖畔に位置し、下流には巨大なカルスト地形の洞窟がある。洞窟は高さ116メートル、幅25メートルで、毎年春夏にかけ、数十万羽のツバメがやってくるため、地元民からは「燕子洞」と呼ばれている。
黄さんが岩登りを始めたのは、父親と共に洞窟の壁面にあるツバメの糞と硝石を採取するためであった。ツバメの糞は畑の肥料として、硝石は火薬作りのためであり、80〜90年代には良い収入源となった。他にも、薬草やツバメの巣なども採取し、生計を立てていた。
また、古くから、この地域の先住民は、「格凸懸棺葬」という死者を断崖絶壁の山洞に葬る伝統的な習慣がある。山洞の高さは少なくとも数十メートル、高いもので100メートルにもなるため、岩を登り、死者を運ぶ人が必要であった。そのため、岩登りの技術に長けた人が歴代、輩出されてきた。
しかし、現在では、ツバメの巣も採取が難しく、糞も限りがあり、珍しい薬草は見つけるのも困難で、岩登りだけで生計を立てることは難しくなっている。また、「格凸懸棺葬」の習慣も徐々に消え失せてきている。
全村1000人中、歴代、岩登りだけでやっていけるのは、わずか5人未満であるという。移り行く時代のもと、黄さんも、岩登りのショーなどを兼業し、生計を立てている。(提供/フライメディア)
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